GrapeCity ActiveReports for .NET 12.0J
ActiveReports 2.0JとActiveReports for .NETの違い
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ここでは、ActiveReports 2.0JとActiveReports for .NET 12.0Jのセクションレポートとの違いについて説明します。

セクション・コントロールの相違点

対比表

ActiveX製品と.NET製品のコントロールの対比表です。

ActiveX製品 .NET製品
Field TextBox
Label Label
CheckBox CheckBox
Image Picture
Line Line
OleObject OleObject
PageBreak PageBreak
RichEdit RichTextBox
Shape Shape
SubReport SubReport
ActiveXコントロール(Barcode含む) ×(※1)
Frame ×(※2)
ADOデータコントロール OLEDataSource(※3)
XMLデータコントロール XMLDataSource(※4)
RDOデータコントロール ×
DAOデータコントロール ×
ChartControl(※5)
CrossSectionBox(※6)
CrossSectionLine(※7)
ReportInfo(※8)

※1 基本クラスである「ARControl」として移行されるのみです。

※2 Frame内に配置されたコントロールは移行されます。

※3 デザイン時に設定されているSource(SQL)とConnectionStringプロパティのみ、移行されます。

※4 デザイン時に設定されているFileURL/RecordSetPatternプロパティのみ、移行されます。

※5 2D/3Dグラフを描画するコントロールです。

※6 複数のセクションをまたいで長方形を描画するコントロールです。

※7 複数のセクションをまたいで直線を描画するコントロールです。

※8 レポートの実行日時やページ番号・ページ総数を指定した書式で描画するコントロールです。

.NET製品で名称などが変更された主なプロパティ

                         

プロパティ名

コントロール・セクション名(.NET製品) ActiveX製品 .NET製品 備考
GroupHeader GrpKeepTogether GroupKeepTogether 型自体が異なります
Repeat RepeatStyle 型自体が異なります
CheckBox・TextBox・Label 共通 WordWrap WrapMode 型自体が異なります
TextBox DataValue Value
SummaryDistinctField DistinctField
CheckBox Alignment CheckAlignment 型自体が異なります
Value Checked
Picture Picture Image 型自体が異なります
Shape Shape Style
SubReport Object Report

.NET製品で新たに追加された主なプロパティ

コントロール・セクション名(.NET製品) プロパティ名 説明
GroupHeader ColumnGroupKeepTogether グループを同じカラムで1つのブロックとする
Detail RepeatToFill 空白行を追加する
CheckBox・TextBox・Label 共通 Padding コントロール内の余白を設定する
TextBox・Label 共通 CharacterSpacing 文字ピッチ(間隔)をポイント単位で設定する
LineSpacing 行間をポイント単位で設定する
TextJustify 均等割付を設定する
VerticalText 字形を縦書きに最適化する
ShrinkToFit コントロールサイズにあわせて文字を縮小する
Picture Description Pictureの視覚的な外観の説明を設定する
(Htmlエクスポート時に有効)
Line AnchorBottom 罫線の末端を隣接したセクションまで引く
Shape RoundingRadius 角丸四角形の角の丸みをパーセント単位で設定する
SubReport CloseBorder サブレポートが複数ページをまたぐ時、罫線で閉じるかどうかを設定する

上記以外にも.NET製品で新たに追加されたプロパティや変更されたプロパティはありますが、ここでは使用頻度が高いと考えられるプロパティのみを記載しています。

また、OleObjectコントロールとRichTextBox(RichEdit)コントロールは、プロパティやメソッドが大幅に変更されています。これらのコントロールを使用している場合には、.NET製品のヘルプの「クラスライブラリリファレンス」などをご参照の上、必要に応じて設定内容を調整してください。

エクスポート機能の相違点

.NET製品のエクスポート機能は、.NET製品のレポートをエクスポートすることを前提に新規に開発したものです。ActiveX製品と比較して、さまざまな機能強化が行われるとともにプロパティやイベントなどに相違があります。

詳細については、以下の内容を参照してください。

PDFエクスポート

Excelエクスポート

TIFFエクスポート

HTMLエクスポート

Textエクスポート

RTFエクスポート

バーコードコントロールの相違点

ActiveX製品では、ActiveXコントロールとしてバーコードを出力しましたが、.NET製品ではBarcodeコントロールが用意されています。出力可能なバーコードの形式や設定可能なプロパティについて、ActiveX製品と相違があります。ActiveReportsで使用できるすべてのバーコードのリストについては「Barcode」を参照してください。

対応しているバーコード形式の対比表

内容 ActiveX製品 備考
CODE39 Code39、Ansi39 ※2
CODE39(フルアスキー) Code39x、Ansi39x
CODE49 Code49
CODE93 Code_93 英字の大文字、%、$、*、.、+、-、スペース、数字のみ設定可能
Code93x ASCII文字セットの文字すべてを設定可能
CODE128 Code_128auto ※3
Code_128_A CODE-A固定形式
Code_128_B CODE-B固定形式
Code_128_C CODE-C固定形式
JAN8 EAN_8
JAN13 EAN_13
EAN128 UCCEAN128 ※3、4、5
EAN128FNC1 ※3、4、5
ITF Code25intlv ※6、7
POSTNET5、9、11 PostNet データ桁数に依存せずにシンボルを生成可能
UPC/A UPC_A
UPC/E UPC_E0、UPC_E1 ※8
UPC/E Addon2、Addon5 UPC_E0、UPC_E1
NW-7(CODABAR) Codabar
カスタマバーコード JapanesePostal
PDF417(※1) PDF417
QRCode Model1/Model2(※1) QRCode モデルはQRCodeOptions.Modelプロパティで設定

※1 オプション製品「GrapeCity Barcode 2.0J」をご利用の場合のみ、使用可能な形式です。

※2 Code39(Code39x)とAnsi39(Ansi39x)は、バーコードの構成仕様は同一ですが、ナローバーとワイドバーのデフォルトの幅比率が異なります。前者が1:2であるのに対し、後者は1:3です。

※3 CODE128のスタートキャラクタの設定ロジックが、ActiveX製品と.NET製品で異なります。

※4 CODE128形式で、コードセットの切り替えを任意に行う機能はありません。

※5 CODE128(EAN128)形式で、FNC2〜FNC4を任意の場所に挿入する機能はありません(ただし、"EAN128FNC1"についてのみ、FNC1の挿入に対応しています)。

※6 チェックディジットは自動的に算出されません。.NET製品ではチェックディジットを付加した値を設定する必要があります。

※7 ベアラバーの出力には対応していません。

※8 「UPC_E0」はUPCシンボルのゼロ圧縮タイプで、数字のみ設定可能な形式です。「UPC_E1」は一般的に小売店の棚札に使用される形式で、数字6桁が有効な形式です。

.NET製品が対応していない主なActiveX製品のプロパティ

※上記以外にも.NET製品に存在しないプロパティは存在しますが、生成されるバーコードシンボルに影響するプロパティのみ記載しています。

プロパティ名 説明
BarRatio バーの比率を設定(NWRatioプロパティで細モジュールと太モジュールの相対的な幅比率を1:2〜1:3の範囲で設定することは可能です)
LongModuleSize 太モジュール幅を設定
TargetDpiX 出力先のX方向の解像度を設定
TargetDpiY 出力先のY方向の解像度を設定

ActiveReport オブジェクトについて

ActiveX製品のレポートの基本となるActiveReportオブジェクトはレポートのレイアウト情報やエンジンだけではなく、ビューワ機能も含まれていましたが、.NET製品では、セクションレポートの基本クラスであるSectionReportクラスとビューワ機能を提供するViewerクラスに再構成されています。また、生成されたページ情報をActiveX製品ではPagesクラスに格納していましたが、.NET製品ではDocumentクラスと PagesCollectionクラスに再構成されています。こうした構成変更に伴い、プロパティやメソッド、イベントなども変更されています。主な変更内容については、以下の一覧を参照してください。

プロパティの相違点

ActiveX製品 .NET製品 備考
クラス プロパティ名
AllowSplitters Viewer AllowSplitter
documentName SectionDocument Name
PageBorder × × ※1
Pages SectionDocument Pages ※2
Printer SectionDocument Printer
RulerVisible × × ルーラーは存在しません。
ShowMessages × × ※3
ScriptDebuggerEnabled SectionReport EnableScriptDebugging
Status SectionReport State
TOC SectionDocument Bookmarks
TOCEnabled TOCPanel(Viewer.Sidebar) Enabled
TOCVisible TOCPanel(Viewer.Sidebar) Visible ※4
TOCWidth Sidebar(Viewer) Width
Toolbar Viewer Toolbar
ToolbarVisible ToolStrip (Viewer.Toolbar) Visible
Zoom Viewer Zoom

※1 CrossSectionBoxコントロールなどで枠線を描画してください。

※2 ActiveX製品ではCanvasオブジェクトの集合ですが、.NET製品ではDocument.Pageのコレクションです。

※3 .NET製品ではエラーが発生した場合、例外がスローされます。Try〜Catchステートメントなどを使用して、独自にエラー処理を実装してください。

※4 見出しの表示にはViewer.SidebarオブジェクトのToggleVisibilityメソッドを使用します。

メソッドの相違点

.NET製品
ActiveX製品 クラス メソッド名 備考
Export 各エクスポートフィルタ Export
PageSetup × × ※1
PrintReport Document Print
Refresh × × ※2

※1 .NET標準のPageSetupDialogクラスなどを使用して、独自に実装してください。

※2 DocumentプロパティやLoadDocumentメソッドを使用して、レポートドキュメントを再設定してください。

イベントの相違点

.NET製品
ActiveX製品 クラス イベント名 備考
Error × × ※1
FindProgress Viewer Find
HyperLink Viewer HyperLink
PromptDialogClosed SectionReport ParameterUIClosed
TOCClick Viewer TableOfContentsClick
TOCSelChange Viewer TableOfContentsSelectedIndexChanged
ToolbarClick × × ※2

※1 .NET製品ではエラーが発生した場合、例外がスローされます。Try〜Catchステートメントなどを使用して、独自にエラー処理を実装してください。

※2 Viewer.Toolbar.ToolStripクラスを使用して、独自の処理を実装する必要があります。詳細については、「Viewerコントロールのカスタマイズ」を参照してください。

 

 


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