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ActiveReports for .NET 1.0J/2.0J/3.0Jに含まれるActiveXビューワの移行手順について説明します。
6.0J以降のActiveReportsにはActiveXビューワ(ARVIEW2.CAB)が製品に付属しません。このため、WebViewerのViewerTypeプロパティをActiveXViewerに設定している場合、もしくは、Webフォーム上にActiveXビューワ本体を配置して使用している場合、これらのWebアプリケーションは移行する必要があります。12.0JではActiveXビューワの代わりに6.0Jで追加されたFlashビューワなどの他のビューワを使用するか、または、PDFエクスポート機能を使用する必要があります。
メモ: 以前のバージョンに付属するActiveXビューワを12.0Jで使用する 基本的に、以前のActiveXビューワは12.0Jで作成されたレポートには対応していないため、12.0Jでは使用することはできません。レポートによっては期待通りの表示/印刷結果を得られる可能性がありますが、このような使用方法は、製品の動作保証の範囲外となりますのでご注意ください。 |
具体的な移行作業の前に、お勧めの代替手法を以下に示します。ご利用のActiveReportsのエディションにより代替手法が異なります。Professionalの場合、WebViewer(Flashビューワ)が最もお勧めです。ActiveXコンポーネントの代わりに、Flashコンポーネントを使用して帳票をプレビュー/印刷します。Standardの場合、ActiveXビューワと同程度のプレビュー/印刷品質を得るには、PDFエクスポートを使用します。
上述の代替手法を用いることでActiveXビューワと同等のプレビュー/印刷品質を得ることが可能ですが、印刷に関する一部の機能が使用できなくなりますのでご注意ください。
メモ: Flashビューワを使用した場合、レポート生成環境(サーバー)およびクライアント環境の両方に外字フォントが登録されていても外字が表示/印刷されません。 |
12.0J 利用不可 |
12.0J 利用可 |
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主な機能 | ActiveXビューワ | WebViewer(ActiveX)Professional | WebViewer(Flash)Professional | WebViewer(PDF)Professional | PDFエクスポート |
クライアントに接続されたプリンタへの直接印刷 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
クライアントに接続されたプリンタへのプレビュー無し直接印刷 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
クライアントに接続されたプリンタへのプレビュー無し直接印刷(Windowsの印刷ダイアログを非表示 ※1) | ○ | ○ | × | × | × |
クライアントに接続されたプリンタの設定(プリンタ種別、用紙サイズ、etc)を変更して直接印刷 | ○ (※3) |
○ (※3) |
○ (※2) |
○ (※2) |
○ (※2) |
自動拡大縮小印刷 | × | × | ○ (※4) |
× | × |
印刷方向の自動設定 | × | × | ○ (※5) |
× | × |
※1: 通常、クライアントからの印刷は、印刷ボタン押下時に、Windowsの印刷ダイアログが表示されますが、ActiveXビューワでは、Windowsの印刷ダイアログを非表示にした印刷が可能
※2: Windowsの印刷ダイアログ上から、一般的なOfficeアプリケーション等と同様に、用紙サイズや用紙方向を選択して印刷できる
※3: ※2に加え、ユーザーがWindowsの印刷ダイアログを表示する以前の段階に、プログラミング(クライアント側スクリプト)により開発者の意図した用紙サイズや用紙方向を、プリンタに設定可能
※4: 印刷時にユーザーが指定した用紙サイズが、レポートの用紙サイズと一致しない場合に、拡大縮小印刷を行う機能。ScalePagesプロパティにより設定可能
※5: 印刷時にユーザーが指定した印刷方向が、レポートの用紙方向と一致しない場合に、用紙方向を調整する機能。AdjustPaperOrientationプロパティにより設定可能
ViewerTypeプロパティがActiveXViewerに設定されている場合は、FlashViewerもしくはAcrobatReaderに設定します。たとえば、以下のようなコードを記述していた場合、赤字の部分を書き変える必要があります。
Visual Basic(移行前) |
コードのコピー
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' WebビューワのViewerTypeプロパティに選択したビューの種類を設定します。 Dim selection As String = Me.cboViewerType.Items(Me.cboViewerType.SelectedIndex).Text Select Case selection Case "AcrobatReader" Me.arvWebMain.ViewerType = DataDynamics.ActiveReports.Web.ViewerType.AcrobatReader Case "ActiveXビューワ" Me.arvWebMain.ViewerType = DataDynamics.ActiveReports.Web.ViewerType.ActiveXViewer Case "HTMLビューワ" Me.arvWebMain.ViewerType = DataDynamics.ActiveReports.Web.ViewerType.HtmlViewer Case "RawHtml" Me.arvWebMain.ViewerType = DataDynamics.ActiveReports.Web.ViewerType.RawHtml End Select |
Visual Basic(移行後) |
コードのコピー
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' WebビューワのViewerTypeプロパティに選択したビューの種類を設定します。 Dim selection As String = Me.cboViewerType.Items(Me.cboViewerType.SelectedIndex).Text Select Case selection Case "AcrobatReader" Me.arvWebMain.ViewerType = GrapeCity.ActiveReports.Web.ViewerType.AcrobatReader Case "Flashビューワ" Me.arvWebMain.ViewerType = GrapeCity.ActiveReports.Web.ViewerType.FlashViewer Case "HTMLビューワ" Me.arvWebMain.ViewerType = GrapeCity.ActiveReports.Web.ViewerType.HtmlViewer Case "RawHtml" Me.arvWebMain.ViewerType = GrapeCity.ActiveReports.Web.ViewerType.RawHtml End Select |
以下の基本操作やサンプルを参考にアプリケーションを再作成します。
すべてを作り直す必要はありません
基本的に、ActiveXビューワとPDFエクスポートで異なるのは、Webサーバーからクライアントにレスポンスされるデータ形式です。ActiveXビューワの場合、Webサーバー上ではRDFファイルが作成されます。PDFエクスポートの場合、Webサーバー上でPDF形式のバイナリデータが作成されます。これら以外の処理については、PDFエクスポート、ActiveXビューワ共通で使用可能であるため、ActiveXビューワを利用して作成した既存アプリケーションを最初から再作成しなければいけないということにはなりません。