Tablixデータ領域は、行列形式に配置したセルにデータを表示するデータ領域で、シンプルなテーブルから高度なマトリックス形式まで、幅広いレイアウト機能を提供します。Tablixは基本的に、テーブルとマトリックスの2種類のデータ領域を融合したものといえます。そのため、テーブルとマトリックスの全機能はもちろんのこと、追加機能として隣接する行あるいは列への複数セルグループの追加や、グループを階段状に配置するといったフレキシブルなレイアウトもサポートします。
また、Tablixデータ領域では、コンテキストメニューの[行の高さを揃える]や[列の幅を揃える]オプションを使用して、複数の行の高さや列の幅を揃えるよう設定することも可能です(Tableデータ領域でも可)。複数の行や列を選択するには、Ctrlキーを押しながら対象の行あるいは列をクリックするか、マウスで選択してドラッグします(同じくTableデータ領域でも可)。RDLレポートでTable/Tablixの行ヘッダ/列ヘッダを固定するには、「行/列の固定表示(RDLレポート)」を参照してください。
このトピックでは、Tablixデータ領域の各要素がどのように連携しているのかを紹介するとともに、基本的な操作方法を説明します。
Tablixデータ領域は、デザイナ面上で点線で区切られた4つの領域(コーナー、行グループ、列グループ、本体)から成っています。TablixセルにはデフォルトでTextBoxが入っていて、各セルの持つ機能はその位置によって決まります。Tablixデータ領域のレイアウトはLayoutDirectionプロパティを使用して変更することができます。
ActiveReportsには、Tablixの構成を管理するために設計された[グループエディタ]ウィンドウがあります。[グループエディタ]は、Visual Studioを統合したデザイナ、またはDesignerコントロールを使用するアプリケーションのいずれの場合も、レポートのデザイナ面の下に表示されます。また、このウィンドウはカスタムデザイナアプリケーションでも表示されます。
ここでは列グループが理論編の点数、実技編の点数を表示し、行グループは教科名を表示するように設定されています。
[グループエディタ]ウィンドウには以下のグループがあります。
行グループ: [グループエディタ]ウィンドウのこのセクションには、Tablixデータ領域に適用されているすべての行グループが表示されています。
教科
理論編
=[TheoryMarks]と表示されている中段左寄りのセルは、[グループエディタ]ウィンドウの「理論編」グループを表しています。このグループには、この生徒が今学期に獲得した理論編の点数が表示されています。
実技編
=[PracticalMarks]と表示されている中段右寄りのセルは、[グループエディタ]ウィンドウの「実技編」グループを表しています。このグループには、この生徒が今学期に獲得した実技編の点数が表示されています。
下の画像では各教科名が行グループに、ネストされた列グループにはこの生徒の実技編と理論編の点数が表示されています。合計行グループには全教科の合計点が表示されています。
Tablixデータ領域の基本的な操作方法を実践するには、まず静的、動的行列の概念を理解する必要があります。
Tablixデータ領域の行および列には静的なものと動的なものがあります。Tablixデータ領域はグリッドレイアウト形式で配置した行と列から成り、そこに静的あるいは動的な行列を追加、削除することによって、データを効果的に表示することができます。
Tablixデータ領域を選択すると、行ハンドルと列ハンドルが表示されます。このハンドルはデータ領域の操作だけでなく、レイアウト内に追加したデータの種類を視覚的に識別するのに役立ちます。
次の表はTablixデータ領域に表示されるハンドルの種類を示しています。
ハンドルアイコン | 説明 |
---|---|
行あるいは列に外側のグループが1つあることを示します。 | |
行あるいは列に外側のグループが1つと、内側のグループが1つあることを示します。 | |
行あるいは列に外側のグループが1つと、合計用の行が1つ、内側のグループが1つあることを示します。 |
Tablixデータ領域は、コンテキストメニューによってレイアウト動作の各種オプションを提供しています。Tablixの行のレイアウト動作のオプションにアクセスするには、任意の行を選択して右クリックします。
Tablixデータ領域の列のレイアウト動作のオプションにアクセスするには、任意の列を選択して右クリックします。