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PDFに出力する際、PDFエクスポートフィルタまたはPDF描画拡張機能を使用し、レポートに電子署名を付加することが可能です。
電子署名は、署名者、署名日時、署名理由などを識別する機能であり、また、ドキュメントにアクセスするユーザーに対して証明レベルを設定できます。電子署名を使うことにより、文書を不当なアクセスから保護することが可能です。
電子署名を使用するには、有効なPKCS#12の証明書ファイル(.*pfx)が必要です。サードパーティの電子IDを使用するか、自己署名証明書を作成することができます。
電子署名は可視または不可視モードに設定でき、可視モードでは画像およびテキストを表示することが可能です。電子署名が可視に設定されている場合、署名はテキストの本文に表示されます。PDFを暗号化して出力する場合、電子署名を付加することはできません。
メモ: 電子署名はProfessionalの機能です。Standardでは使用できません。 |
以下のテーブルは、ActiveReportsで設定できるプロパティの一覧を示します。
メモ: 署名に日本語を表示する場合には、日本語フォントを指定してください。 |
プロパティ解説一覧
プロパティ | 解説 |
---|---|
export.Signature.Certificate | 電子署名に使用する証明書を設定します。 |
export.Signature.VisibilityType | 署名のタイプを設定します。例えば、テキストとイメージを含める可視署名のタイプは、VisibilityType.ImageTextになります。このプロパティが設定されていない場合または"Invisible"に設定されている場合には、他の設定に関わらず、署名が不可視となります。 |
export.Signature.SignDate | 署名日時を設定します。例: DateTime.Now |
export.Signature.Contact | 署名者の連絡先を設定します。 |
export.Signature.Reason | 署名理由を設定します。 |
export.Signature.Location | 署名場所を設定します。 |
export.Signature.TimeStamp | 署名のタイムスタンプ情報を設定または参照します。タイムスタンプサーバー場所、ログインユーザー名、パスワード情報。例: = New TimeStamp("http://free-tsu.e-timing.ne.jp/TSS/HttpTspServer", "null", "null") |
export.Signature.CertificationLevel | 文書へのアクセスレベルを設定します。例えば、= CertificationLevel.FormFilling |
export.Signature.Stamp.Bounds | 署名を表示する領域(署名エリア)を設定または参照します。例: = new RectangleF(1, 1, 4, 2) 単位はインチです。レポートの左上が始点となります。 |
export.Signature.Stamp.Image | 署名が画像を含む場合に、画像の設定を示します。例: = Image.FromFile("image.png")) |
export.Signature.Stamp.TextRectangle または |
署名エリア内で、テキストおよび画像が配置される各エリアを設定または参照します。例: = New RectangleF(0, 0.135, 3, 1)このプロパティは左上を始点とし、署名エリア内の相対座標で設定します。設定されていない場合は、署名エリアの全領域を使用します。 |
export.Signature.Stamp.TextAlignment | 署名エリアのテキストを左揃え、右揃えあるいは中央揃えで配置するかどうかを設定または参照します。例: = Alignment.Left。位置揃えは、署名エリア内のテキストのエリアに行われます。 |
export.Signature.Stamp.ImageAlignment | 署名エリア内のテキストに対する配置を設定または参照します。例: = Alignment.Right |
export.Signature.Stamp.Font | 署名テキストのフォントを設定または参照します。例: = new Font("MS ゴシック", 10, FontStyle.Italic) |
export.Signature.Stamp.TextColor | 署名テキストの色を設定または参照します。例: = Color.AliceBlue |
PDFバージョン | PDFエクスポートの機能 |
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PDF 1.2(Acrobat Reader 3.0)以降 | 2バイト文字の非埋め込み(Professionalのみ)、40ビットRC4暗号化 |
PDF 1.3(Acrobat Reader 4.0)以降 | 2バイト文字の埋め込み、電子署名:承認用署名(Professionalのみ)(*1) |
PDF 1.4(Acrobat Reader 5.0)以降 | 128ビットRC4暗号化(Use128Bit プロパティ ) |
PDF 1.5(Adobe Reader 6.0)以降 | 電子署名:証明書用署名(Professionalのみ) |
PDF 1.6(Adobe Reader 7.0)以降 | タイムスタンプ(Professionalのみ) |
PDF 1.7(Adobe Reader 8.0)以降 |
注意:*1:Acrobat Reader 5.0(PDF 1.4)までとAdobe Reader 6.0(PDF1.5)以降では署名の外観に互換性がありません。ActiveReportsの署名は、Adobe Reader 6.0(PDF1.5)以降の規格でのみ出力が可能です。そのため、承認用署名についてもAdobe Reader 6.0(PDF1.5)以降がサポート対象となっています。 |
メモ:ActiveReportsのPDFエクスポートが持つ機能とそれに対応するPDFのバージョンは上の表の通りですが、その機能を使用してもPDFのバージョンは自動では変更されません。利用する機能に応じて、「Version プロパティ」を適宜設定する必要があります。 |