チュートリアル3: パラメータ付きレポートの作成
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レポートにパラメータを設定することで、その値に応じて実行時に表示するデータをフィルタリングしたり、表示するデータそのものとして使用したりすることができます。パラメータは事前に既定値を設定するか、ユーザーに値を入力させて取得することができます。

このチュートリアルでは、Webデザイナでパラメータ付きレポートを作成する手順を紹介します。

メモ: このチュートリアルでは、「SalesForRegionAndDistrict」データセットを使用します。

このチュートリアルを完了すると、次のようなレポートが作成されます。

Webデザイナにアクセスする

[ユーザーフォルダ]\WebSamples\WebDesigner_MVCに格納されたWebDesigner_MVCサンプルを実行します。
Webデザイナがブラウザで開かれ、レポートのデザインが可能になります。

以下の説明では、デザイナのプロパティモードにて、[詳細プロパティを表示]を選択した状態の画面イメージにて、説明します。

レポートレイアウトを作成する

データを表示するために、Tableデータ領域を使用します。レポートコントロールの一覧から、Tableデータ領域をデザイナ面上にドラッグ&ドロップします。

Tableデータ領域にデータをバインドする

  1. 追加したデータセットのフィールドを表示するために、[データ]タブの[SalesForRegionAndDistrict]データセットの隣に表示されるドロップダウンをクリックし、フィールドのリストを表示します。
  2. テーブルの詳細行にデータを設定するために、[データ]タブの、フィールドのリストから、詳細行の各列にフィールドをドラッグ&ドロップしていきます。
    ここでは、1列目に[SaleDate]フィールド、2列目に[Quantity]フィールド、3列目に[Profit]フィールドをドラッグ&ドロップします。
    画像のとおり、各詳細のラベルが自動でヘッダ行に追加されます。
  3. ラベルが追加されたヘッダ行の各セルを選択し、3つのラベルをそれぞれ「発売日」「数量」「利益」に変更します。
  4. 価格を通貨記号付きで表示するために、「=[Profit]」を含んだセルを選択し、[プロパティ]タブの、[テキスト]セクションの[表示形式]プロパティを「通貨(桁数: 0)」に設定します。
  5. フッタ行を削除するために、行ハンドルを右クリックし、表示されるコンテキストメニューから[フッタの削除]を選択します。これにより、フッタ行が削除され、テーブルは2行×3列になります。

レポートにパラメータを追加する

レポートにパラメータを2つ追加します。このパラメータは、データソースから取得されるデータのフィルタの役割を果たします。1つは[Region]フィールドのフィルタとして利用し、もう1つは[StoreID]フィールドのフィルタとして利用します。

  1. [Region]フィールドのデータをフィルタリングするパラメータを追加するために、次の手順を行います。

  2. [データ]タブをクリックします。
  3. [パラメータ]の隣にある[+ 追加]をクリックします。[レポートパラメータ1]というパラメータが追加されます。
  4. [レポートパラメータ1]をクリックして、[パラメータの編集]を表示します。
  5. 次の画像のとおり、3つのプロパティを設定します。

  6. [使用できる値]セクションの[クエリから値を取得]タブをクリックし、プロパティを次のように設定します。
    プロパティ名 プロパティの値
    データセットの名前 SalesForRegionAndDistrict
    値フィールド Region
    ラベルフィールド Region

    以上の設定の結果、画像のようになります。



    [StoreID]フィールドのデータをフィルタリングするパラメータを追加するために、次の手順を行います。

  7. [← パラメータの編集]をクリックして[データ]タブに戻ります。
  8. [パラメータ]の隣にある[+ 追加]をクリックします。[レポートパラメータ2]というパラメータが追加されます。
  9. [レポートパラメータ2]をクリックして、[パラメータの編集]を表示します。
  10. 次の画像のとおり、3つのプロパティを設定します。
  11. [使用できる値]セクションの[クエリから値を取得]タブをクリックし、プロパティを次のように設定します。
    プロパティ名 プロパティの値
    データセットの名前 SalesForRegionAndDistrict
    値フィールド StoreID
    ラベルフィールド StoreID

    以上の設定の結果、画像のようになります。

     
    これで、[パラメータ]セクションは次のように表示されます。

     

レポートのデータを管理する

レポートに描画されるデータの量を制御するために、Tableデータ領域にフィルタを追加することができます。ここでは、2つのフィルタを追加します。

  1. ユーザーがパラメータ(Parameter1)に入力した値にしたがってデータを描画するフィルタを追加するために、次の手順を行います。

  2. テーブルを選択し、[プロパティ]タブをクリックします。
  3. [データ]セクションの[フィルタ]プロパティで、[項目の表示]をクリックし、[+ 項目の追加]をクリックします。
  4. 表示される[[A]=[B]]の隣にあるをクリックして、[フィルタのプロパティ]を表示します。
  5. [式]プロパティの隣にあるボタンをクリックして、フィールドのリストを表示し、「Region」を選択します。
  6. [演算子]プロパティの隣にあるドロップダウンを開き、「Equal」(デフォルト)を選択します。
  7. [値]プロパティに「=Parameters!Parameter1.Value」の式を入力します。

    以上の設定の結果、画像のようになります。

    パラメータ(Parameter2)にしたがってデータを制限するフィルタを追加するために、次の手順を行います。

  8. [← フィルタのプロパティ]をクリックして[プロパティ]タブへ戻ります。[データ]セクションの[フィルタ]プロパティの横にある[項目の表示]をクリックし、[+ 項目の追加]を選択します。
  9. 新たに表示された[[A]=[B]]の隣にあるをクリックして、[フィルタのプロパティ]を表示します。
  10. [式]プロパティの隣にあるボタンをクリックして、フィールドのリストを表示し、「StoreID」を選択します。
  11. [演算子]プロパティの横にあるドロップダウンを開き、「Equal」(デフォルト)を選択します。
  12. [値]プロパティに「=Parameters!Parameter2.Value」の式を入力します。

    以上の設定の結果、画像のようになります。

    これで、[← フィルタのプロパティをクリックして[プロパティ]タブに戻ると、[フィルタ]プロパティには次のように表示されています。

パラメータ付きレポートの外観をカスタマイズする

メモ: 必要に応じて、レポートに配置する各コントロールのサイズや位置を調整してください。

  1. テーブルに背景色を設定するために、デザイナ面上のTableデータ領域を選択します。
  2. [背景]セクションで、[背景色]プロパティの隣にあるドロップダウンを開き、[その他の色]を選択して、[WEBカラー]から「LightYellow」を選択します。
  3. テーブルのヘッダ行をカスタマイズするために、ヘッダ行のすべてのセルを選択し、プロパティを次のように設定します。
    プロパティ名 プロパティの値
    テキスト - 太さ

    Bold


    テキスト - 水平方向の整列

    Center


  4. テーブルの詳細行をカスタマイズするために、詳細行のすべてのセルを選択し、[テキスト]セクションの[水平方向の整列]プロパティを「Center」に設定します。
  5. 罫線を追加するために、テーブルのすべてのセルを選択し、[罫線]セクションの[スタイル]プロパティを「Solid」に設定します。

レポートを表示/保存する

  1. [プレビュー]をクリックして、レポートの出力結果を表示します。Parameter1(Region)とParameter2(StoreID)を選択するように求められますので、それぞれドロップダウンから値を選択し、[レポートのプレビュー]をクリックします。
    メモ: [パラメータ]プロパティにリストされている値は、デフォルトでは並べ替えが設定されていません。設定するには、並べ替えを設定したデータセットが必要になります。
  2. プレビューモードを終了するには、デザイナの左上にある[戻る]をクリックします。
  3. [名前を付けて保存]をクリックして、レポートの名前を任意のものに変更し、[レポートの保存]をクリックします。