傾向線

傾向線は、テクニカル分析によってさまざまな傾向を特定および確認するために重要なツールです。2 つ以上の価格ポイントを直線で接続する傾向線は、将来の抵抗線にも支持線にもなります。基本的に傾向線は、データの傾向を表し、予測の問題点を検討するために使用されます。傾向線は株価チャートでよく使用されますが、株価のテクニカル分析で使用される傾向インジケータである MACD（移動平均収束発散法）や、金融市場の分析で使用されるテクニカルインジケータである RSI（相対力指数）などのテクニカル分析グラフと組み合わせて使用できます。

サポートされる FitType は、FitType プロパティを使用して設定できます。このプロパティは FitType 列挙に含まれる値を受け取ります。各トレンドタイプは、そのタイプの計算式に基づいて描画されます。

タイプ	説明
Average X	チャートデータから X の平均値を計算し、傾向線を描画します。
Average Y	チャートデータから Y の平均値を計算し、傾向線を描画します。
Exponential	データ値の増減が徐々に大きくなっていく場合に使用すると便利な曲線です。データにゼロまたは負の値がある場合は、指数傾向線は作成できません。
Fourier	波のような関数を単純な正弦波の組み合わせとして表示する方法です。フーリエ級数式を使用して作成されます。
Linear	線形傾向線は、最高の適合度を持つ直線です。データポイントパターンが直線状であれば、データは線形です。R-2 乗値が 1 またはそれに近い場合は線形傾向線がフィットします。
Logarithmic	最高の適合度を持つ曲線で、データの視覚効果を高めるために使用されます。データの変化率が急速に増加または減少してから平坦化する場合に使用されます。正の値も負の値も使用できます。
Max X	チャートから X の最大値を取り、それを使用して傾向線を描画します。
Max Y	チャートから Y の最大値を取り、それを使用して傾向線を描画します。
Min X	チャートから X の最小値を取り、それを使用して傾向線を描画します。
Min Y	チャートから Y の最小値を取り、それを使用して傾向線を描画します
Polynomial	データが振幅の形状を表す場合に使用されるねじれた線です。大きなデータセットに対して損益を分析する際に便利です。
Power	一定の率で増加する計算式に沿ったデータセットでの使用に適しています。たとえば、1 秒ごとの車両の加速量などです。

Trendline インスタンスを作成し、Trendline クラスの FitType、Order、SampleCount などのプロパティを設定します。傾向線のインスタンスを Series コレクションに追加します。

Visual Basic
C#

// TrendLineクラスのインスタンスを作成します
C1.Win.Chart.TrendLine trendline = new C1.Win.Chart.TrendLine();
            
// 傾向線のプロパティを設定します
trendline.FitType = C1.Chart.FitType.Linear;
trendline.SampleCount = 150;
trendline.Order = 2;
            
// 傾向線をFinancial Chart Seriesコレクションに追加します
financialChart1.Series.Add(trendline);