チャートのエクスポートとは、チャートを別のファイル形式に保存して、エンドユーザーが後で使用できるようにすることです。たとえば、チャートを画像として保存すると、プレゼンテーションなどの用途で使用できます。
FlexChart には、FlexChartBase クラスの SaveImage メソッドが用意されています。これにより、指定したストリームにチャートを画像として保存できます。このメソッドは、ストリーム、画像形式、画像の幅と高さの 4 つのパラメータを受け取ります。現在 FlexChart コントロールがサポートしている形式は .png、.jpeg、および .svg です。
また、FlexChartBase クラスには SaveImage (int w, int h) メソッドが用意されており、画像の幅と高さの 2 つのパラメータを受け取って、チャートを画像としてクリップボードに保存できます。
シリアライズとは、チャートオブジェクトを保存および送信可能なバイトシーケンスまたはファイルに変換することです。一般にこれは、オブジェクトに関連するデータをあるアプリケーションから別のアプリケーションに転送し、後で別のアプリケーションで同じデータを複製して使用できるようにする必要がある場合に使用されます。
FlexChart では、C1.Win.Chart.Serialization アセンブリを使用して、チャートをさまざまなファイル形式にシリアライズできます。このアセンブリは、C1.Win.Chart.Serialization という名前の製品サンプルをビルドし、プロジェクト内の obj\Debug フォルダにアクセスすることで取得できます。このアセンブリは Serializer クラスを提供します。このクラスは、チャートを xml、json、バイナリ、および base64 形式にシリアライズするメソッドを提供します。この例では、これらの形式にチャートをシリアライズする SerializeChartToFile メソッドを使用しています。このメソッドは、FlexChart オブジェクトプロパティの格納先となるファイル名、シリアライズする FlexChart インスタンス、FlexChart インスタンスを保存するファイル形式の 3 つのパラメータを受け取ります。同様に、特定の形式(この場合は XML)にチャートをシリアライズする SerializeChartToXml などのメソッドを使用することもできます。
メモ: ComponentOneC1ControlPanel.exe を使用して WinForms Edition をインストールする際にサンプルをインストールした場合、「C1.Win.Chart.Serialization」サンプルは、システムの \Documents\ComponentOne Samples\WinForms\v4.5.2\C1FlexChart\CS\FlexChartSerializer にあります。
シリアライズ解除とは、バイトストリームに格納されたオブジェクトの状態を読み取って元のオブジェクトをインポートするプロセスのことです。 FlexChart では、シリアライズと同様に、C1.Win.Chart.Serialization アセンブリの Serializer クラスで公開されるさまざまなシリアライズ解除メソッドを使用して、特定のファイル形式で保存された設定をシリアライズ解除し、チャートを再構築できます。この例では、3 つのパラメータを受け取り、任意のファイル形式からチャートを再作成できる DeserializeChartFromFile メソッドを使用しています。3 つのパラメータは、FlexChart オブジェクトのプロパティを含むファイルの名前、復元対象の FlexChart インスタンス、および FlexChart インスタンスの復元元になるファイルの形式です。