MESCIUS CalendarGrid for Windows Forms 4.0J
IMEモード

セルでは、ImeModeプロパティまたInputScopeプロパティを使用して、IMEモードを設定することができます。ここでは、IMEモードの設定について説明します。


IME入力モード

CalendarCellStyle.ImeModeプロパティとCalendarCellStyle.ImeSentenceModeプロパティを使用すると、標準コントロールと同じ入力モードの設定に加えて、変換モードの設定を利用できます。

セルは標準コントロールと同じ IME 入力モードをサポートしています。IME 入力モードの設定値は System.Windows.Forms.ImeMode と同じです。たとえば、次のモードを使用できます。

セルのIME入力モードは、CalendarCellStyle.ImeModeプロパティで設定します。

Dim today As DateTime = DateTime.Today
GcCalendarGrid1.Content(today).Rows(1).Cells(0).CellStyle.ImeMode = ImeMode.Hiragana
var today = DateTime.Today;
gcCalendarGrid1.Content[today].Rows[1].Cells[0].CellStyle.ImeMode = ImeMode.Hiragana;


IME変換モード

変換モードは、IME によって提供されるかな漢字変換の動作モードです。たとえば、変換時に文字列を人名・地名に優先的にマッチさせることができます。サポートされる変換モードは次のとおりです。

セルの IME変換モードは、CalendarCellStyle.ImeSentenceModeプロパティで設定します。

Imports GrapeCity.Win.CalendarGrid

Dim today As DateTime = DateTime.Today
GcCalendarGrid1.Content(today).Rows(1).Cells(0).CellStyle.ImeSentenceMode = CalendarImeSentenceMode.BiasForNames
using GrapeCity.Win.CalendarGrid;

var today = DateTime.Today;
gcCalendarGrid1.Content[today].Rows[1].Cells[0].CellStyle.ImeSentenceMode = CalendarImeSentenceMode.BiasForNames;


IMEモードとInputScopeプロパティ

Windows 7以前のOSではIMEモードがスレッド単位で保持されていましたが、Windows 8以降ではユーザー単位で保持されるように仕様が変更されています。この変更によって、ImeModeプロパティによるIMEモードの切り替えが動作しない場合があります。
Windows 8以降の環境において、Windows 7以前のOSと同じようにIMEモードをスレッド単位で保持するには、以下の手順で「アプリウィンドウごとに異なる入力方式を設定する」の設定を変更します。

  1. コントロールパネルを開き、「時計、言語、および地域」から「言語」-「詳細設定」をクリックします。
  2. 「入力方式の切り替え」グループの「アプリ ウィンドウごとに異なる入力方式を設定する」をオンにします。
  3. 「保存」ボタンをクリックして設定を有効にします。

なお、InputScope プロパティを使用することで上記の設定なしで Windows 7以前のOSと同じように IMEモードを制御することができます。


InputScopeプロパティの使い方

CalendarCellStyle.InputScopeプロパティを使用すると、Windows 8以降の環境でも、Windows 7以前の OS と同じようにIME モードを制御することができます。
CalendarGridにおけるInputScopeプロパティとImeModeプロパティの挙動の差異は現在のところ確認されていませんが、InputScopeプロパティの動作はText Services Framework のSetInputScope関数に依存した動作となり、ImeMode プロパティとは異なる内部構造で動作するプロパティとなるため、Windows 8以降の OS においてIMEモードを Windows 7以前の動作と全く同じ挙動にしたい場合は、上記 OS の設定値(「アプリ ウィンドウごとに異なる入力方式を設定する」)を変更することを推奨します。

ただし、セルに CellStyle.ImeModeプロパティとCellStyle.InputScopeプロパティの両方が変更されている場合、InputScopeプロパティの設定が優先されます。ImeModeプロパティの設定を優先したい場合は、InputScopeプロパティを Default に設定する必要があります。

次のコードでは、InputScopeプロパティを使用して、セルのIME入力モードを設定します。

Imports GrapeCity.Win.CalendarGrid

Dim today As DateTime = DateTime.Today
GcCalendarGrid1.Content(today).Rows(1).Cells(0).CellStyle.InputScope = CalendarInputScopeNameValue.Hiragana
using GrapeCity.Win.CalendarGrid;

var today = DateTime.Today;
gcCalendarGrid1.Content[today].Rows[1].Cells[0].CellStyle.InputScope = CalendarInputScopeNameValue.Hiragana;

注意:

  • InputScopeプロパティはタッチキーボードに影響します。たとえばInputScopeプロパティでIMEモードを全角英数にしたとき、タッチキーボードを表示するとそのキーボードレイアウトが英数になります。
  • InputScopeプロパティで全角カタカナ、半角カタカナおよび全角英数を使用するとき、タッチキーボードにはこれらに対応するレイアウトが提供されないため、タッチキーボードのレイアウトは切り替わりません。タッチキーボードからこれらの文字を入力する場合には変換候補から選択して入力します。
  • InputScopeプロパティの動作はText Services FrameworkのSetInputScope関数に依存しています。


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