DioDocs for Excelを使用すると、テキスト折り返しとともにセルに縮小による全体表示を実装できます。縮小による全体表示機能は、テキストを折り返さずセル内に収まるように、テキストのフォントサイズを自動的に縮小します。 

縮小による全体表示機能のメリット

上下の間隔と折り返されたテキストで厳しく制限されたレイアウトを含むスプレッドシートを操作する場合は、テキスト切り返し付き縮小による全体表示機能が役立ちます。また、本機能は、ユーザーがワークシートレイアウトに従って列幅と行高を自動調整できない場合にも使用できます。

縮小による全体表示機能を実装する際、下記の点に留意する必要があります。

• ExcelファイルをPDFファイルまたはストリームにエクスポートする場合、 PdfSaveOptions クラスを使用して保存設定を構成できます。
• 折り返したテキスト上に縮小による全体表示機能を有効にする設定を取得または設定するには、PdfSaveOptions クラスの ShrinkToFitSettings プロパティを使用できます。
• IShrinkToFitSettings  インタフェースの CanShrinkToFitWrappedText プロパティを使用して、折り返したテキストを縮小して全体表示するかどうか取得または設定できます。値がtrueの場合は、折り返したテキストを完全に表示されるようにテキストのフォントサイズが縮小されます。
• 縮小による全体表示機能を有効にする際、IShrinkToFitSettings インタフェースの MinimumFont プロパティを使用して最小フォントサイズを取得または設定できます。
• 折り返したテキストが完全に表示されていない場合は、IShrinkToFitSettings インタフェースの Ellipsis プロパティを使用して、省略された文字列を取得または設定します。このプロパティが、MinimumFont プロパティが設定されている場合に使用されます。

コードの場合

以下のコードは、テキスト切り返し付き縮小による全体表示機能を使用する方法を示します。

//ワークブックを初期化します
Workbook workbook = new Workbook();
        
//既存のワークシートを取得します
IWorksheet worksheet = workbook.Worksheets[0];

//ページの設定を構成します
worksheet.PageSetup.PrintGridlines = true;
worksheet.Range["A1"].RowHeightInPixel = 10;
worksheet.Range["A1"].ColumnWidthInPixel = 70;
worksheet.Range["A1"].WrapText = true;
worksheet.Range["A1"].ShrinkToFit = true;
worksheet.Range["A1"].Value = "GrapeCity Documents For Excel";

//PdfSaveOptionsの設定を行います
PdfSaveOptions pdfSaveOptions = new PdfSaveOptions();
pdfSaveOptions.ShrinkToFitSettings.CanShrinkToFitWrappedText = true;
pdfSaveOptions.ShrinkToFitSettings.MinimumFont = 12;
pdfSaveOptions.ShrinkToFitSettings.Ellipsis = "~";

//ワークシートをPDFとして保存します
workbook.Save("ShrinkToFitWrappedText.pdf", pdfSaveOptions);