検証アクションエクステンダは、検証コントロールが入力コントロールに入力された不正値を検出したとき、エラーの通知法や入力値の処理方法などの検証アクションを定義します。
検証アクションエクステンダは、通知方法を定義する検証アクションのコレクションを保持します。よって、Webフォームに検証アクションエクステンダを一つ配置するだけで、複数の検証コントロールに個別の検証アクションを適用でき、また一つの検証コントロールに複数の検証アクションこと設定することができます。
検証アクションエクステンダは、InputMan for ASP.NETだけではなくVisual Studio標準の検証コントロールにも適用することができます。また、SPREAD for ASP.NETのセルを検証している検証コントロールに対しても、各種検証アクションを設定することが可能です。
SPREADセルへの設定方法については、SPREAD for ASP.NETの製品ヘルプ(「開発者の手引き」>「編集、検証、選択」>「検証」>「InputManを使用した検証」)を参照してください。
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SPREAD for ASP.NET 7.0J/8.0J/10.0Jのセルを検証することが可能です。 |
検証コントロールに検証アクションを追加するには、専用のエディタをすることで容易に行うことができます。
検証アクションエクステンダをWebフォームに配置すると、Webフォーム上にある各検証コントロールのプロパティグリッドに「
GcValidatorAction1 の ValidateAction」(太字部分はショートカットエクステンダのIDにより異なります)が追加されます。


ボタンをクリックすると、下記の「検証動作の編集」エディタを起動できます。

「検証動作の編集」エディタを使用して、検証コントロールに検証アクションを追加するには、次の手順で行います。
- [現在設定されている項目]ペインで、
〈追加〉ボタンまたは
〈挿入〉ボタンをクリックし、ドロップダウンから追加する検証アクションを選択します。
- 1.で追加した検証アクションの詳細を[プロパティ]ペインで設定します。
- 他の検証アクションを追加する場合、1.~2.の手順を繰り返します。
- 〈OK〉ボタンをクリックします。
検証アクションの種類については「
検証アクションの種類」を参照してください。
検証コントロールに検証アクションを設定するには、検証アクションオブジェクトを作成し、
GetActionsメソッドで指定の検証コントロールに設定されている検証アクションのコレクションを取得し、そのコレクションに新たな検証アクションを追加します。
検証アクションの種類については「
検証アクションの種類」を参照してください。
次のサンプルコードでは、Visual Studio標準のRequiredFieldValidatorコントロールに、バルーンチップを表示する検証アクションを設定する例です。
Imports GrapeCity.Web.Input.IMExtenders
Protected Sub Page_Load(ByVal sender As Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles Me.Load
If Not IsPostBack Then
' バルーンチップ表示をする検証アクションオブジェクトを作成します
Dim TipAction As New TipNotify
TipAction.ToolTipTitle = "必須入力"
TipAction.ToolTipText = "名前を入力してください。"
' RequiredFieldValidatorコントロールに検証アクションを追加します。
GcValidatorAction1.GetActions(RequiredFieldValidator1).Add(TipAction)
End If
End Sub
using GrapeCity.Web.Input.IMExtenders;
protected void Page_Load(object sender, EventArgs e)
{
if (!IsPostBack)
{
// バルーンチップ表示をする検証アクションオブジェクトを作成します
TipNotify TipAction = new TipNotify();
TipAction.ToolTipTitle = "必須入力";
TipAction.ToolTipText = "名前を入力してください。";
// RequiredFieldValidatorコントロールに検証アクションを追加します。
GcValidatorAction1.GetActions(RequiredFieldValidator1).Add(TipAction);
}
}
DefaultActionsプロパティを使用すると、デフォルトの検証アクションを指定することが可能です。デフォルトの検証アクションは、複数の検証コントロールに共通のアクションを設定する場合に、検証コントロールごとに個別の検証アクション作成する必要がなく、実装の手間が省けます。
デザイン画面での設定
デフォルト検証アクションの設定は、デザイン画面で専用のエディタで容易に行うことができます。検証アクションエクステンダのプロパティグリッドのDefaultActionsプロパティで、

をクリックすると、通常の検証アクションと同様の「検証動作の編集」エディタが起動されます。

通常の検証アクションを追加する方法と同じ手順で、デフォルトの検証アクションを追加できます。
次に、Webフォーム上にある各検証コントロールのプロパティグリッドには「
GcValidatorAction1 の UseDefaultActions」(太字部分は検証アクションエクステンダのIDにより異なります)が追加されているので、これをTrueに変更し、設定は完了です。
コードでの設定
デフォルト検証アクションの設定は、コードで行うことも可能です。下記のサンプルコードでは、文字種検証コントロールと日付範囲検証コントロールに、デフォルトの検証アクションを設定します。
Imports GrapeCity.Web.Input.IMExtenders
Protected Sub Page_Load(ByVal sender As Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles Me.Load
If Not IsPostBack Then
' 色でエラーを通知する検証アクションオブジェクトを作成します。
Dim ColorAction As New ColorNotify
ColorAction.InvalidBackColor = Color.Yellow
ColorAction.ValidBackColor = Color.White
' デフォルトの検証アクションとして追加します。
GcValidatorAction1.DefaultActions.Add(ColorAction)
' 各検証コントロールに、デフォルトの検証アクションを使用するように設定します。
GcValidatorAction1.SetUseDefaultActions(GcCharacterTypeValidator1, True)
GcValidatorAction1.SetUseDefaultActions(GcDateRangeValidator1, True)
End If
End Sub
using GrapeCity.Web.Input.IMExtenders;
protected void Page_Load(object sender, EventArgs e)
{
if (!IsPostBack)
{
// 色でエラーを通知する検証アクションオブジェクトを作成します。
ColorNotify ColorAction = new ColorNotify();
ColorAction.InvalidBackColor = Color.Yellow;
ColorAction.ValidBackColor = Color.White;
// デフォルトの検証アクションとして追加します。
GcValidatorAction1.DefaultActions.Add(ColorAction);
// 各検証コントロールに、デフォルトの検証アクションを使用するように設定します。
GcValidatorAction1.SetUseDefaultActions(GcCharacterTypeValidator1, true);
GcValidatorAction1.SetUseDefaultActions(GcDateRangeValidator1, true);
}
}