PowerTools InputMan for ASP.NET 8.0J
Format プロパティ (GcComboBox)
使用例 

入力用の文字列書式を示すGrapeCity.Web.Input.IMMask.MaskFormatオブジェクトを取得または設定します。
構文
Public Property Format As MaskFormat
public MaskFormat Format {get; set;}

プロパティ値

既定値:GrapeCity.Web.Input.IMMask.MaskFormat("")
例外
例外解説
System.ArgumentOutOfRangeException 無効なキーワードが設定されています。
解説
コントロールの入力マスク書式は、Formatプロパティが参照するGrapeCity.Web.Input.IMMask.MaskFormatオブジェクトを使って設定します。このオブジェクトのGrapeCity.Web.Input.IMMask.MaskFormat.Patternプロパティに正規表現のキーワード(メタ文字)を設定することで、マスクを作成します。

GrapeCity.Web.Input.IMMask.MaskFormat.Patternプロパティを空の文字列(""またはString.Empty)に設定すると、テキストコントロールのような入力が可能になります。

MaskFormatオブジェクトのGrapeCity.Web.Input.IMMask.MaskFormat.Patternプロパティでは、以下の表現が使用できます。

表現のタイプ 説明
8進数(ASCII) ASCII文字を表現するときだけ使用します。「\040」のように、頭に0をつけて必ず3桁の数値で表現します。
16進数(ASCII) ASCII文字を表現するときだけ使用します。「\x20」のように、\xに続いて必ず2桁の数値(頭に0を付ける)で表現します。
16進数(Unicode) すべての文字を表現できます。「\u0020」のように、\uに続いて必ず4桁の数値(頭に0を付ける)で表現します。
キーワード 下表で説明するキーワード(メタ文字)です。
文字 キーワード以外の文字です。

コントロールの書式を設定するMaskFormatオブジェクトの各プロパティでは、以下のような正規表現を使用します。ここでは、キーワードを主要なものと補助的なものに分けて解説します。

主要なキーワード

半角 全角 説明
\A \A 大文字のアルファベットを表します。[A-Z]または[A-Z]と同等です。
\a \a 子文字のアルファベットを表します。[a-z]または[a-z]と同等です。
\D \D 数字を表します。[0-9]または[0-9]と同等です。
\B \B 2進数を表します。[0-1]または[0-1]と同等です。
\X \X 16進数を表します。[0-9A-Fa-f]または[0-9A-Fa-f]と同等です。
\W \W すべての英数字を表します。[a-zA-Z_0-9]または[a-zA-Z_0-9]と同等です。
\K \K カタカナ(促音・拗音の小書き表記あり)を表します。
\N \N カタカナ(促音・拗音の小書き表記なし)を表します。
\H - すべての半角文字を表します。
- \J ひらがな(促音・拗音の小書き表記あり)を表します。
- \G ひらがな(促音・拗音の小書き表記なし)を表します。
- \Z すべての全角文字を表します。
- \T サロゲート ペア文字を表します。
- \I JIS X 0208で構成された文字を表します。
- \M Shift JISで構成された文字を表します。
- \V IVS(Ideographic Variation Sequence)文字を表します。


補助的なキーワード

メタ文字 説明
[] []内の文字のどれか1つにマッチすることを表します。
^ []内で使用し、その後に続く文字グループの補集合をあらわします。
- []内で使用し、文字の範囲を指定します。
() ()内の文字列のどれか1つにマッチすることを表します。
| ()内で使用し、文字列間の区切り文字として機能します。
{n} 直前のキーワードのn回の繰り返しを表します。
{n,} 直前のキーワードのn回以上の繰り返しを表します。
{n,m} 直前のキーワードのn回以上でm回以下の繰り返しを表します。
* 直前のキーワードの0回以上の繰り返しを表します。{0,}と同等です。
+ 直前のキーワードの1回以上の繰り返しを表します。{1,}と同等です。
? 直前のキーワードの0回または1回の繰り返しを表します。{0,1}と同等です。
\(Chr(92)) キーワードをリテラル文字として表示

以下に、正規表現のを使用した書式の表記例をいくつか上げます。(表記例が複数ある場合は、カンマ(,)で区切って表記しています。)

書式 表記例 説明
[] A,a,ア,1,A,a,あ,ア,1 すべての文字を表します。[\Z\H]と同等です。
[^] どの文字も当てはまりません。[^\Z\H]と同等です。
[^\W] 1, A, a, あ 全角の英数文字以外を表します。
[\D^123] 4, 5, 6 1、2、3を除く半角の数字を表します。
[A-Z] A, B, C, X, Y, Z すべての全角大文字アルファベットを表します。\Aと同等です。
[\H^a-z] A, Z, 1, 9 小文字のアルファベットを除くすべての半角文字を表します。
[\u0000-Z] 0, 9, a, Z
範囲設定のときに異種の表現が使えます。
Unicode文字 0000 から全角Zまでを表します。
[\u0000\Kaeiou0-9] ア, a, o, 0 異種の表現を組み合わせることが可能です。
Unicode文字 0000、半角カタカナ、a、e、i、o、u、半角数字を表します。
(A1|B2|C3) A1, B2, C3 ()内の文字列のどれか1つにマッチすることを表します。
\D{3,} 123, 12345, 999999 半角数字が3回以上の繰り返しを表します。
\\[0-9] \0 "\" をリテラル文字として扱う例です。

旧式のプロパティ

MaskFormatオブジェクトのNullプロパティとNonFocusNullプロパティは、8.0J以降で旧式(obsolate)のメンバとなりました。これらのプロパティと同等の機能を実現するには、Watermarkプロパティを使用して、未入力時の表示文字を設定します。
使用例
最初のサンプルコードは、Formatプロパティを使って電話番号と郵便番号を入力するための書式を設定する方法を示します。

下のサンプルコードは、同じ設定をGrapeCity.Web.Input.IMMask.MaskFormatオブジェクトを明示的に生成することで行います。
' 電話番号を入力する書式を設定します。
GcComboBox1.Format.Pattern = "電話番号:\D{2,4}\(\D{2,4}\)\D{4}"

' 郵便番号を入力する書式を設定します。
Combo2.Format.Pattern = "郵便番号:\D{3}-\D{4}"
// 郵便番号を入力する書式を設定します。
Combo2.Format.Pattern = "郵便番号:\\D{3}-\\D{4}";
Imports GrapeCity.Web.Input.IMMask

' 電話番号を入力する書式を設定します。
GcComboBox1.Format = New MaskFormat("電話番号:\D{2,4}\(\D{2,4}\)\D{4}")

' 郵便番号を入力する書式を設定します。
Combo2.Format = New MaskFormat("郵便番号:\D{3}-\D{4}")
using GrapeCity.Web.Input.IMMask;

// 電話番号を入力する書式を設定します。
GcComboBox1.Format = new MaskFormat("電話番号:\\D{2,4}\\(\\D{2,4}\\)\\D{4}");

// 郵便番号を入力する書式を設定します。
Combo2.Format = new MaskFormat("郵便番号:\\D{3}-\\D{4}");
参照

GcComboBox クラス
GcComboBox メンバ

 

 


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