数値検証コンポーネント（GcNumberValidator）は、入力値の検証とその検証結果を表示する通知機能を数値コントロール（GcNumber）に拡張するコンポーネントです。
本項では、数値検証コンポーネントに用意された検証アイテムの種類とその設定方法について解説します。なお、検証アイテムはデザイン画面からの設定も可能ですが、ここではコードによる設定方法を紹介しています。 デザイン画面での設定方法については「検証機能と設定方法」を参照してください。また、エラーの通知方法や不正値の処理の設定方法については「検証アクション」を参照してください。
数値比較(CompareValue)
GcNumberValidator.CompareValue オブジェクト は、指定する数値と値を比較検証します。
プロパティ
- ComparedOperator プロパティ
比較に使用する比較演算子を指定します。 - ComparedValue プロパティ
比較する数値を設定します。 - DifferenceValue プロパティ
比較で使用される差分値を取得または設定します。 - Enable プロパティ
検証を有効にするかどうかを示す値を取得または設定します。 - InvalidMessage プロパティ
コントロールに入力された値が不正なときに表示されるエラーメッセージです。
サンプルコード
Imports GrapeCity.Win.Editors ' 検証アイテムを作成します。 Dim GcNumberCompareValue1 As New GcNumberValidator.CompareValue() ' 比較する値を設定します。 GcNumberCompareValue1.ComparedValue = 100 ' 比較方法を設定します。 GcNumberCompareValue1.ComparedOperator = ComparedOperator.GreaterThan GcNumberCompareValue1.DifferenceValue = 0 ' エラーメッセージを設定します。 GcNumberCompareValue1.InvalidMessage = "100より大きい値を入力してください。" ' GcNumber1に作成した検証アイテムを設定します。 GcNumberValidator1.GetValidateItems(GcNumber1).AddRange(New Object() {GcNumberCompareValue1})
using GrapeCity.Win.Editors; // 検証アイテムを作成します。 GcNumberValidator.CompareValue gcNumberCompareValue1 = new GcNumberValidator.CompareValue(); // 比較する値を設定します。 gcNumberCompareValue1.ComparedValue = 100; // 比較方法を設定します。 gcNumberCompareValue1.ComparedOperator = ComparedOperator.GreaterThan; gcNumberCompareValue1.DifferenceValue = 0; // エラーメッセージを設定します。 gcNumberCompareValue1.InvalidMessage = "100より大きい値を入力してください。"; // gcNumber1に作成した検証アイテムを設定します。 gcNumberValidator1.GetValidateItems(gcNumber1).AddRange(new Object[] { gcNumberCompareValue1 });
他のコントロールと比較(CompareControl)
GcNumberValidator.CompareControl オブジェクトは、対象となるコントロールの値と数値を比較検証します。
プロパティ
- ComparedControl プロパティ
比較対象となるコントロールを設定します。 - ComparedOperator プロパティ
比較に使用する比較演算子を指定します。 - DifferenceValue プロパティ
比較で使用される差分値を取得または設定します。 - Enable プロパティ
検証を有効にするかどうかを示す値を取得または設定します。 - InvalidMessage プロパティ
コントロールに入力された値が不正なときに表示されるエラーメッセージです。
サンプルコード
Imports GrapeCity.Win.Editors ' 検証アイテムを作成します。 Dim GcNumberCompareControl1 As New GcNumberValidator.CompareControl() ' 比較対象のコントロールを指定します。 GcNumberCompareControl1.ComparedControl = GcNumber2 ' 比較対象を設定します。 GcNumberCompareControl1.ComparedOperator = ComparedOperator.GreaterThan GcNumberCompareControl1.DifferenceValue = 0 ' エラーメッセージを設定します。 GcNumberCompareControl1.InvalidMessage = "最小値で設定した数値より大きい数値を入力してください。" ' GcNumber1に作成した検証アイテムを設定します。 GcNumberValidator1.GetValidateItems(GcNumber1).AddRange(New Object() {GcNumberCompareControl1})
using GrapeCity.Win.Editors; // 検証アイテムを作成します。 GcNumberValidator.CompareControl gcNumberCompareControl1 = new GcNumberValidator.CompareControl(); // 比較対象のコントロールを指定します。 gcNumberCompareControl1.ComparedControl = gcNumber2; // 比較方法を設定します。 gcNumberCompareControl1.ComparedOperator = ComparedOperator.GreaterThan; gcNumberCompareControl1.DifferenceValue = 0; // エラーメッセージを設定します。 gcNumberCompareControl1.InvalidMessage = "最小値で設定した数値より大きい数値を入力してください。"; // gcNumber1に作成した検証アイテムを設定します。 gcNumberValidator1.GetValidateItems(gcNumber1).AddRange(new object[] {gcNumberCompareControl1});
数値範囲(InvalidRange)
GcNumberValidator.InvalidRange オブジェクトは、入力された値が、指定した数値の範囲内の値かどうかを検証します。
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数値範囲検証を行う場合、検証対象の数値コントロールは以下のいずれかの設定を行う必要があります。
数値コントロールのプロパティを使用して入力可能な値を設定する方法については、数値コントロールの「入力の制御」を参照してください。 |
プロパティ
- MaxValue プロパティ
入力可能な数値の最大値を設定します。 - MinValue プロパティ
入力可能な数値の最小値を設定します。 - Enable プロパティ
検証を有効にするかどうかを示す値を取得または設定します。 - InvalidMessage プロパティ
コントロールに入力された値が不正なときに表示されるエラーメッセージです。
サンプルコード
Imports GrapeCity.Win.Editors ' 検証アイテムを作成します。 Dim GcNumberInvalidRange1 As New GcNumberValidator.InvalidRange() ' 0 〜 100 の範囲の数値を入力できます。 GcNumberInvalidRange1.MaxValue = 100 GcNumberInvalidRange1.MinValue = 0 ' エラーメッセージを設定します。 GcNumberInvalidRange1.InvalidMessage = "0 〜 100 の範囲の数値を入力できます。" ' GcNumber1に作成した検証アイテムを設定します。 GcNumberValidator1.GetValidateItems(GcNumber1).AddRange(New Object() {GcNumberInvalidRange1})
using GrapeCity.Win.Editors; // 検証アイテムを作成します。 GcNumberValidator.InvalidRange gcNumberInvalidRange1 = new GcNumberValidator.InvalidRange(); // 0 〜 100 の範囲の数値を入力できます。 gcNumberInvalidRange1.MaxValue = 100; gcNumberInvalidRange1.MinValue = 0; // エラーメッセージを設定します。 gcNumberInvalidRange1.InvalidMessage = "0 〜 100 の範囲の数値を入力できます。"; // gcNumber1に作成した検証アイテムを設定します。 gcNumberValidator1.GetValidateItems(gcNumber1).AddRange(new object[] {gcNumberInvalidRange1});
データタイプ(InvalidValue)
GcNumberValidator.InvalidValue オブジェクトは、コントロールに入力された値が数値として有効かどうかを検証します。
プロパティ
- NullIsValid プロパティ
Nullを不正とみなすかどうかを設定します。 - Enable プロパティ
検証を有効にするかどうかを示す値を取得または設定します。 - InvalidMessage プロパティ
コントロールに入力された値が不正なときに表示されるエラーメッセージです。
サンプルコード
Imports GrapeCity.Win.Editors ' 検証アイテムを作成します。 Dim GcNumberInvalidValue1 As New GcNumberValidator.InvalidValue() ' エラーメッセージを設定します。 GcNumberInvalidValue1.InvalidMessage = "入力された値が不正です。" ' GcNumberに作成した検証アイテムを設定します。 GcNumberValidator1.GetValidateItems(GcNumber1).AddRange(New Object() {GcNumberInvalidValue1})
using GrapeCity.Win.Editors; // 検証アイテムを作成します。 GcNumberValidator.InvalidValue gcNumberInvalidValue1 = new GcNumberValidator.InvalidValue(); // エラーメッセージを設定します。 gcNumberInvalidValue1.InvalidMessage = "入力された値が不正です。"; // gcNumber1に作成した検証アイテムを設定します。 gcNumberValidator1.GetValidateItems(gcNumber1).AddRange(new object[] {gcNumberInvalidValue1});
参照