MESCIUS JPAddress for WPF 3.0J
ランタイムファイルの配布方法

ランタイムファイルの配布方法には、ランタイムファイルを直接コピーする方法と、製品に付属する Windows インストーラブートストラッパを使用する方法の2種類があります。

ランタイムファイルを直接コピーする

ランタイムファイルを直接コピーする場合は、アプリケーションのビルドによって出力先フォルダに生成・コピーされたファイルのうち、再配布可能なファイルをアプリケーションの配布先環境にコピーします。本製品における再配布可能なファイルは「ランタイムファイルの配布について」を参照してください。

配布先環境の GAC にランタイムファイルがインストールされている場合や、後から GAC へランタイムファイルがインストールされた場合、ローカルにランタイムファイルをコピーしても、アプリケーションは GAC にインストールされたアセンブリを優先して参照します。

ブートストラッパを使用してランタイムファイルを配布する

ブートストラッパ(bootstrapper)とは、アプリケーションのインストールの前にそのアプリケーションの実行に必要なランタイムファイルをインストールするインストーラの総称です。JPAddress がインストールされた開発環境には、JPAddress 専用のランタイムブートストラッパと辞書ファイル用のブートストラッパが用意されており、セットアッププロジェクトまたは ClickOnce へ簡単に組み込むことが可能です。

JPAddress のランタイムブートストラッパは、.NET Framework 用のみ提供されます。.NET6 アプリケーションで本製品の .NET6 用アセンブリを使用している場合は、前述の「ランタイムファイルを直接コピーする」方法にて、本製品の .NET6 用アセンブリを配布してください。

インストーラへブートストラッパを組み込む

  1. セットアッププロジェクトを Visual Studio で開き、〈プロジェクト〉メニューから〈プロパティ〉を表示します。

  2. 〈必須コンポーネント〉ボタンをクリックし、必須コンポーネントのリストにある「JPAddress for WPF 3.0J Runtime 3.0.48xx.2017」にチェックを入れます。セットアッププロジェクトに辞書ファイルも含める場合は、「JPAddress for .NET 辞書ファイル yyyy.mm」にもチェックを入れます。

  3. 必須コンポーネントのインストール場所を指定します。「必須コンポーネントをコンポーネントの開発元のWebサイトからダウンロードする」にすると、セットアップ起動時に開発元の Web サイトからランタイムのブートストラッパをダウンロードします。「アプリケーションと同じ場所から必須コンポーネントをダウンロードする」にすると、プロジェクトのビルド時に、ランタイムのブートストラッパがプロジェクト内にコピーされます。

    補足

    「アプリケーションと同じ場所から必須コンポーネントをダウンロードする」を指定してビルドを行うと、セットアッププログラムにブートストラッパが組み込まれます。アプリケーション配信前にランタイムの事前インストールを行いたい場合には、この方法を利用してランタイムファイルのみを配布するインストーラを作成することができます。

    • ブートストラッパを利用して辞書ファイルを配布する場合、辞書ファイルは既定のフォルダ([%CommonApplicationData%]\MESCIUS\JPAddress)に配置されます。
    • ブートストラッパで配布される辞書ファイルは、ブートストラッパに記載のある更新年月のデータです。
  4. これで JPAddress のランタイムブートストラッパの組み込みは完了です。あとは通常の手順に従ってインストーラを作成します。

ClickOnce へブートストラッパを組み込む

  1. アプリケーションのプロジェクトを Visual Studio で開き、〈プロジェクト〉メニューから〈プロパティ〉を表示します。

  2. 「発行」タブにある〈必須コンポーネント〉ボタンをクリックし、セットアッププロジェクトの場合と同様に、必須コンポーネントのリストにある「JPAddress for WPF 3.0J Runtime 3.0.48xx.2017」にチェックを入れます。セットアッププロジェクトに辞書ファイルも含める場合は、「JPAddress for .NET 辞書ファイル yyyy.mm」にもチェックを入れます。

  3. セットアッププロジェクトの場合と同様に、必須コンポーネントのインストール場所を選択します。

  4. これで JPAddress のランタイムブートストラッパの組み込みは完了です。あとは[発行ウィザード]あるいは[今すぐ発行]ボタンをクリックして、通常の手順に従ってアプリケーションを発行します。

ブートストラッパの特長ならびに注意点

ブートストラッパによるランタイムの配布には、次に示す特長があります。

特長

  • GAC へインストールするため、インストーラの実行には管理者権限が必要になります。
  • ブートストラッパには次のインストール条件が組み込まれていますが、この条件はブートストラッパの msi ファイルを直接実行する場合には適用されないため、直接実行はお勧めしません。
    • 管理者権限の有無を事前にチェックし、ユーザーが管理者でない場合にメッセージを表示する。
    • 同じバージョンのアセンブリがグローバルアセンブリキャッシュに既にインストールされている場合はインストールをスキップする。
  • 組み込むブートストラッパのバージョンと使用しているランタイムファイル(本体コンポーネント GrapeCity.Windows.JPAddress.dll)のバージョンは同じである必要があります。
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