GrapeCity MultiRow for Windows Forms 11.0J
設計時の文字サイズ調節

デザイナは、設計時にだけ表示する文字を設定できるDesignTimeValueプロパティを提供します(設計時プレースホルダ)。このプロパティを使用すると、設計時にセルのサイズを見積もるための値を表示しておき、実行時には消去するというシナリオをコーディングなしで利用できます。たとえば、固定幅のフォントや固定文字数を使用して、「999-9999」や「XXXXXXX」といったダミーの値で文字列のサイズを見積もるケースが該当します。
DesignTimeValueプロパティはセルの設計時だけに利用できる特別なプロパティで、実行時には利用できません。設計時と実行時の両方で同じ値を表示する場合は、Cell.Valueプロパティを使用します。

チュートリアル
DesignTimeValueプロパティは主に文字列の幅を見積もるために使用するため、固定幅のフォントと共に使用することが推奨されます。次の手順は、固定幅フォントの指定とダミー文字列の指定方法を示します。

  1. デザイナを開く。
  2. ツールボックスから「TextBoxCell」を選択し、Rowセクションにドラッグする。
  3. プロパティウィンドウを使用してtextBoxCell1のFontプロパティを「MS ゴシック, 11ポイント」に設定する。
  4. プロパティウィンドウを使用してtextBoxCell1のMaxLengthプロパティを10に設定する。
  5. プロパティウィンドウを使用してtextBoxCell1のDesignTimeValueプロパティを「XXXXXXXXXX」に設定する。
  6. textBoxCell1に表示された文字列に基づいて、textBoxCell1の幅を変更する。
  7. ドキュメントウィンドウの「実行時」タブをクリックし、textBoxCell1の表示領域にちょうど10文字を入力できることを確認する。
DesignTimeValueプロパティのデータ型
DesignTimeValueプロパティの仕様は、そのセルのValueプロパティと同じです。たとえば、日付型セル(DateTimePickerCell)ではCell.ValueプロパティはDate型の値を保持するため、DesignTimeValueプロパティの型もDate型になります。
DesignTimeValueプロパティの値の格納場所
DesignTimeValueプロパティは、厳密にはセルのプロパティではなく、デザイナの設計情報です。DesignTimeValueプロパティの値はTemplate.resxファイルに格納され、Template.Designer.vb(またはTemplate.Designer.cs)には出力されません。
同様の情報に、セルのロックテーブルを使用したテンプレート作成があります。
   
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