GcMaskCellでは様々な視覚的な補助機能を提供しています。この章ではそれらの機能について解説します。
AlternateTextプロパティを使用すれば、セルが未入力(GcMaskCell.Value)のときに代わりに表示するテキストを文字列として設定することができます。
(図) 下:代替テキストを表示したGcMaskCell
AlternateTextプロパティは、MaskAlternateTextオブジェクトを参照します。セルにフォーカスがあるときのテキストを設定するには、MaskAlternateTextクラスのNullプロパティを、セルにフォーカスがないときのテキストを設定するには、DisplayNullプロパティを使用します。これらのプロパティはAlternateTextクラスを参照し、次の2つを設定することができます。
次のサンプルコードは、代替テキストを設定する例です。
Imports GrapeCity.Win.MultiRow Imports InputManCell = GrapeCity.Win.MultiRow.InputMan Dim GcMaskCell1 = New InputManCell.GcMaskCell() ' フォーカスがないときの代替テキストを設定します。 GcMaskCell1.AlternateText.DisplayNull.Text = "電話番号を入力してください。" GcMaskCell1.AlternateText.DisplayNull.ForeColor = Color.Gray ' 入力中の代替テキストを設定します。 GcMaskCell1.AlternateText.Null.Text = "市外局番から入力してください。" GcMaskCell1.AlternateText.Null.ForeColor = Color.Pink GcMultiRow1.Template = Template.CreateGridTemplate(New Cell() {GcMaskCell1}) GcMultiRow1.RowCount = 5
using GrapeCity.Win.MultiRow; using InputManCell = GrapeCity.Win.MultiRow.InputMan; InputManCell.GcMaskCell gcMaskCell1 = new InputManCell.GcMaskCell(); // フォーカスがないときの代替テキストを設定します。 gcMaskCell1.AlternateText.DisplayNull.Text = "電話番号を入力してください。"; gcMaskCell1.AlternateText.DisplayNull.ForeColor = Color.Gray; // 入力中の代替テキストを設定します。 gcMaskCell1.AlternateText.Null.Text = "市外局番から入力してください。"; gcMaskCell1.AlternateText.Null.ForeColor = Color.Pink; gcMultiRow1.Template = Template.CreateGridTemplate(new Cell[] { gcMaskCell1 }); gcMultiRow1.RowCount = 5;
ShowRecommendedValueプロパティを使用すると、GcMaskCellで値が未入力のとき、入力候補となる値をグレー表示することができます。
入力候補として表示されたマスクの値は、表示された候補値のまま適用するか、その一部もしくは全ての値を変更して入力値として適用することができます。
入力候補として表示される値は、RecommendedValueプロパティで設定します。
候補として表示された値を確定するには、[Ctrl]+[Enter]キーを押下します。
(図) 入力候補値を変更せずに値を確定
(図) 入力候補値から値の一部を変更して値を確定
HighlightText プロパティを使用すると、フォーカスを受け取ったときに、セルのすべてのテキストを選択状態にできます。