MESCIUS SPREAD for Windows Forms 15.0J
ドラッグフィル

ユーザーに、ドラッグフィルによるセル間またはセル範囲間のデータのコピーを許可できます。 ドラッグフィルでは、セルまたはセル範囲を選択した状態で、行内(複数列が選択されている場合は複数行内)または列内(複数行が選択されている場合は複数列内)の他のセルにデータをコピーできます。

また、このとき値をコピーするのか、連続データを作成するのかを指定できます。コピーの場合、選択した範囲内に同一データがコピーされます。連続データの場合、データの種類に基づき、値が増分または減分されます。下方向または右方向にドラッグすると、値が増分されます。上方向または左方向にドラッグすると、値が減分されます。

ドラッグフィルによってセルへの入力を行うには、FpSpreadクラスのAllowDragFillプロパティをtrueに設定する必要があります。ドラッグフィルのボタンおよびコンテキストメニューを表示するには、EnableDragFillMenuプロパティをtrueに設定する必要があります。

フィルの種類を指定するには、RangeDragFillModeプロパティを使用します。このプロパティを使用すると、画面に表示されるドラッグフィルのコンテキストメニューアイコンに、以下のオプションを選択して表示できます。

  1. セルをコピー
  2. 連続データ
  3. 書式のみコピー
  4. 書式なしコピー

[セルをコピー]オプションは、選択した範囲にデータをコピーします。[連続データ]オプションは、連続的に値を増やして、または連続的に値を減らして入力します。下方向または右方向にドラッグすると、値が増加します。上方向または左方向にドラッグすると、値が減少します。セルの連続入力を行う場合、Spreadではデータモデルを使用して、データを増加できるかどうかを判定します。なお、連続データは、セル型ではなく、セルに実際に表示されている値を優先して判定します。[書式のみコピー]および[書式なしコピー]オプションを使用すると、セルのコピー時、最初に選択したセルと同じ書式を使用するかどうかを選択できます。

ドラッグフィルコンテキストメニューに表示されるオートフィルオプションは、選択したデータの種類、およびDragFillDataOnlyプロパティの設定値に応じて決まります。


以下の図は、コピーオプションを使用しています。

コピー


以下の図は、連続データオプションを使用しています。

連続データ


フィルを行う方向をカスタマイズするには、FillDirection列挙体を使用します。

各イベント引数の詳細については、FpSpreadクラスのDragFillBlockイベント、DragFillBlockEventArgsクラス、およびDragFillBlockCompletedEventArgsクラスを参照してください。

プロパティグリッドから設定する

  1. SPREADコンポーネントを選択(またはプルダウンメニューから[スプレッド]を選択)します。
  2. ドラッグ&フィル機能を有効にするには、FpSpreadクラスのAllowDragFillプロパティを設定します。
  3. ドロップダウンリストから[True]を選択すると、ドラッグフィルが表示されます。[False]を選択した場合は表示されません。
  4. EnableDragFillMenu プロパティを選択します。
  5. ドロップダウンリストから[True]を選択すると、ドラッグフィルのボタンおよびコンテキストメニューが表示されます。[False]を選択した場合は表示されません。

設定方法

FpSpreadコンポーネントのAllowDragFillプロパティを設定して、ドラッグフィル機能を有効化します。

FpSpreadコンポーネントのEnableDragFillMenuプロパティを設定して、ドラッグフィルのボタンおよびコンテキストメニューを表示します。

サンプルコード

次のサンプルコードは、ユーザーのドラッグ&フィル操作を許可します。

C#
コードのコピー
fpSpread1.AllowDragFill = true;
fpSpread1.EnableDragFillMenu = true;
Visual Basic
コードのコピー
FpSpread1.AllowDragFill = True
fpSpread1.EnableDragFillMenu = True

次のサンプルコードは、ドラッグフィル機能を有効化して、ドラッグフィルのボタンおよびコンテキストメニューを表示します。

C#
コードのコピー
// ドラッグフィル機能を有効化します
fpSpread1.ActiveSheet.Reset();
fpSpread1.DragFillDataOnly = false;
fpSpread1.AllowDragFill = true;
fpSpread1.EnableDragFillMenu = true;
this.fpSpread1.ActiveSheet.Cells[0, 0].Value = "A001";
this.fpSpread1.ActiveSheet.Cells[0, 1].Value = DateTime.Today;
this.fpSpread1.ActiveSheet.Cells[0, 3].Text = "Monday";
Visual Basic
コードのコピー
' ドラッグフィル機能を有効化します
fpSpread1.ActiveSheet.Reset()
fpSpread1.DragFillDataOnly = False
fpSpread1.AllowDragFill = True
fpSpread1.EnableDragFillMenu = True
Me.fpSpread1.ActiveSheet.Cells(0, 0).Value = "A001"
Me.fpSpread1.ActiveSheet.Cells(0, 1).Value = DateTime.Today
Me.fpSpread1.ActiveSheet.Cells(0, 3).Text = "Monday"

SPREADデザイナの使用

  1. [設定]メニューの[Spread Settings]セクションから[全般]を選択します。
  2. 「全般」タブで、ドラッグ&フィル関連の各プロパティを必要に応じて設定します。
  3. 〈OK〉をクリックします。
  4. [ファイル]メニューから[適用して終了]を選択し、変更をコンポーネントに適用して SPREAD デザイナを終了します。

または、

  1. SPREADコンポーネントを選択(またはプルダウンメニューから[スプレッド]を選択)します。
  2. コンポーネントのプロパティ リストの「動作」カテゴリから、AllowDragFill プロパティを選択します。
  3. ドロップダウン矢印をクリックして選択肢を表示して、True を選択します。
  4. EnableDragFillMenuプロパティを選択します。
  5. ドロップダウン矢印をクリックして表示されたオプションから、[True]を選択します。
  6. [ファイル]メニューから[適用して終了]を選択し、変更をコンポーネントに適用して SPREAD デザイナを終了します。

DragFillDataOnlyプロパティをfalseに設定した場合、選択したデータが連続データとして入力可能であれば、コンテキストメニューにすべてのオプションが表示されます。RangeDragFillModeプロパティを「Series」に設定すると、コンテキストメニューには[連続データ]オプションだけが表示されます。「Copy」に設定すると、コンテキストメニューには[セルをコピー]オプションだけが表示されます。選択したデータが連続データとして入力できない場合は、コンテキストメニューには[セルをコピー]、[書式のみコピー]、[書式なしコピー]の3つのオプションだけが表示されます。

DragFillDataOnlyプロパティをtrueに設定した場合、選択したデータが連続データとして入力可能であれば、コンテキストメニューには[セルをコピー]および[連続データ]の2つのオプションのみが表示されます。RangeDragFillModeプロパティを「Series」に設定すると、コンテキストメニューには[連続データ]オプションだけが表示されます。「Copy」に設定すると、コンテキストメニューには[セルをコピー]オプションだけが表示されます。選択したデータが連続データとして入力できない場合は、コンテキストメニューには[セルをコピー]オプションだけが表示されます。

参照

 

 


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