SPREAD for Windows Formsコントロールのパフォーマンスを向上させるには、次の方法を雇用することができます。

• セルノートを表示していない場合（CellオブジェクトのNoteStyleプロパティがStickyNote以外の値に設定されている場合）、SheetViewクラスのAutoUpdateNotesプロパティをFalseに設定します。したがって、StickyNote型のセルノートのチェックが阻止され、表示状態を変更や移動できます。
• FpSpreadクラスのAllowCellOverflowプロパティが有効になっている場合、それを無効にしてレイアウトの再計算を加速します。本機能が有効になっている場合、セルデータが変更される度に大量のテキスト幅計算が実行されます。
• 数式を使用する際、SheetViewクラスのAutoCalculationプロパティをFalseに設定し、シートを更新してからまたプロパティをTrueに設定してRecalculateメソッドを呼び出します。このように、更新する度に実行される数式の再計算の中間処理を排除できます。
• レイアウトオブジェクトがシートの表示領域のみを計算するため、コントロールのサイズや表示する行列の数を切り下げることで、パフォーマンスを向上できます。
• 不要な機能を除外して、カスタムシートモデルオブジェクト（ISheetDataModelインターフェイスを実装するカスタムデータモデルオブジェクトなど）を実装することも効果的です。 たとえば、データ連結機能が必要ない場合は、データバインディングインタフェースを実装する必要はありません。

レイアウト論理を一時停止することでもパフォーマンスを向上できます。詳細については、レイアウトの一時停止によるパフォーマンスの向上を参照してください。

CacheOptionsによるパフォーマンス向上

 次の数式関数のパフォーマンスは、完全一致で改善できます。

• LOOKUP
• XLOOKUP
• VLOOKUP
• HLOOKUP
• MATCH
• XMATCH

本関数を使用する際、CalculationEngineクラスのCacheOptions列挙型 を使用することで、キャッシュの種類を定義できます。

• On: （デフォルト）キャッシングが使用されます。キャッシュされたデータのメモリ寿命が短いです。
• Aggressive: キャッシングは可能な限り使用されます。 キャッシュされたデータのメモリ寿命は長いです。
• None: キャッシングが使用されません。

パフォーマンスは、次の順序で向上します。

Aggressive > On > None

次の例では、CacheOptionをAggresiveに設定し、インポートされたExcelファイルの読み込みにかかった時間を記録します。

fpSpread1.AsWorkbook().WorkbookSet.CalculationEngine.CacheOptions = CacheOptions.Aggressive;
// XMATCH関数を持つサンプルExcelファイル
fpSpread1.OpenExcel("bigTable - XMatch.xlsx");
Stopwatch stopwatch = new Stopwatch();
stopwatch.Start();
// Calculateメソッドだけの呼び出しにかかった時間を測定してパフォーマンスを確認します。
fpSpread1.AsWorkbook().WorkbookSet.CalculationEngine.Calculate(fpSpread1.AsWorkbook(), true);
stopwatch.Stop();
long miliseconds = stopwatch.ElapsedMilliseconds;
listBox1.Items.Add(miliseconds.ToString());

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