チャートに誤差範囲(エラーバー)を表示
以下の系列タイプでチャートに誤差範囲(エラーバー)を表示できるようになります。
- BarSeries
- LineSeries
- AreaSeries
- XYLineSeries
- XYPointSeries
- ClusteredBarSeries
- HighLowCloseSeries
- CandlestickSeries
また、Excelファイルへのインポート/エクスポートも可能です。

新しいPDFエクスポート
従来よりExcelに近い形式のPDFファイルとして保存することができるようになります。従来のPrintSheetメソッドによるPDF出力と比較して、SP2で追加されたSaveAsメソッドによるPDF出力では以下のような機能改善が行なわれています。
- Excelと互換性のある強化された境界線をサポート
- PDFエクスポートの際に画像の画質を維持
- Excelのような数値書式をサポート
- グラデーションとパターン塗りつぶしをサポート
- 拡張図形の印刷をサポート
- リッチテキストのスタイルをサポート
- ISO規格をサポート

XMLデータファイルの読み込み
一般的なXMLファイルを読み込むことができるようになります。IWorkbooksインターフェースにOpenXMLメソッドが追加され、ファイル名およびストリームを引数として指定することが可能です。

フィルタされた行の取得
フィルタリングされて非表示になった行の配列を取得することができるようになります。IAutoFilterインターフェースにGetFilteredOutRowsメソッドが追加され、列インデックスを渡すことで非表示の行インデックスを配列として取得することが可能です。

セル範囲のソートによるシェイプの移動
セル範囲のソートと一緒に拡張シェイプエンジンのシェイプも移動するようになります。

テーブルフィルタの自動更新
ユーザが手動でセルを編集したりデータソースを変更した際に、テーブルのフィルタを自動的に更新するようになります。IWorksheetインターフェースにAutoUpdateFilterプロパティが追加され、この機能を使用してデータの変更時にも非表示の状態を維持できます。

マルチオプション型セルのコンパクトモード
マルチオプション型セルのラジオボタンをコンパクトモードで表示するかどうかを選択できるようになります。コンパクトモードを使用することで項目から余分なスペースを取り除くことが可能になります。

セル型ダイアログの起動
実行時にセル型を設定できるダイアログを呼び出せるようになります。リボンコントロールなしで設定ダイアログを表示できるため、エンドユーザーはインタラクティブな操作性を実現できます。

リボンコントロールを使用しないコンテキストメニュー
従来はリボンコントロールを使用している場合のみ使えるコンテキストメニューのほか、独自に実装するコンテキストメニューしかありませんでした。SP2ではリボンコントロールがない状態でも組み込みのコンテキストメニューを表示できるようになります。

SPREADデザイナでアンドゥ/リドゥの表示と実行
クイックアクセスツールバーによるアンドゥ/リドゥの表示と実行を、Excelと同じようにSPREADデザイナでもできるようになります。

非表示なセル範囲のコピーをスキップ
CopySkipInvisibleRangeプロパティを使用して、セル範囲をコピーする際に非表示のセル範囲を対象から除外するかどうか設定できるようになります。

行や列を挿入する際に幅/高さとスタイルをコピー
行や列を挿入する際に、行や列のサイズやスタイルを元の行や列からコピーして新しく挿入される行や列に反映できるようになります。

数式のハイライト表示
DisplayFormulasプロパティが有効で対象のセルが選択されている際に、数式がハイライト表示できるようになります。セルに表示している数式の可読性を高めることが可能です。

座標の位置からセル参照を取得
SheetViewクラスのGetCellReferenceメソッドに座標(x,y)を引数として渡すことでセル参照を取得できるようになります。

改ページの表示
ワークシートの改ページを表す区切り線を表示するかどうかを示す値を取得または設定できるようになります。

セルへ画像を挿入する際に表示方法を変更
セルへ画像を挿入する際に、画像をどのように表示させるかを設定できるようになります。画像の表示方法は以下の4つから選択できます。デフォルトではFitが有効になります。
- Fit:元の縦横比を維持したまま、画像をセルにはめ込みます
- Fill:縦横比を無視して、セル全体を画像で埋めます
- Original:セルの境界を超える可能性がある元の画像サイズを維持します
- Custom:高さと幅を指定して画像を表示します

グループフッターの列スタイル設定
グループフッターを他のセルのスタイルと同じではなく、別の書式や背景色に変更できるようになります。

ダブルクリックによるフィルダウン
セル右下に表示される矩形をダブルクリックすることで、セル範囲に数式や文字列のコピー、連続データなどオートフィルと同様の動作を実現できます。

TabStrip.ButtonClickイベントの追加
タブストリップボタンの動作をカスタマイズするためのTabStrip.ButtonClickイベントが追加されます。タブストリップボタンをクリックした際に、アクティブシートを切り替えるといった動作を設定することが可能です。
ステータスバーの書式設定
アクティブセルの数値書式を使用してステータスバーの数値を表示できるようになります。小数点以下が長くなってしまうような平均値などでも同一のフォーマットで表示することが可能です。

ワークシートのカスタムプロパティ
ワークシートに独自の情報を保存し、必要に応じて取得することができるようになります。IWorksheetインターフェースにCustomPropertiesプロパティが追加されており、このプロパティを操作することで情報の保存、取得が可能です。
TextHelperクラスにUseGDITextRenderingプロパティを追加
FarPoint.Win.TextRenderer.dllを使用してGDIでテキストを描画するかどうか設定するためのプロパティとしてTextHelper.UseGDITextRenderingを追加します。
.NET 8への対応
.NETの最新バージョン「.NET 8」への対応を実施しています。Visual Studioの新しいフォームデザイナへも対応しており、スマートタグや専用デザイナを使用してコントロールの機能を設定することができます。
新しいコントロールの追加
リボンコントロール
リボンメニューを搭載可能にする「リボンコントロール」を新たに追加します。Excelのリボンと同等のメニューをアプリケーションに簡単に組み込むことが可能です。また、リボンコントロールに独自のタブ、グループおよびアイテムを追加して、独自の処理を実行することも可能です。

Excel互換機能の強化
以下のExcel互換の機能を追加しています。
チャート
-
チャートシート
シート上に通常のワークシートが表示されずにチャートのみが表示されるチャートシートをサポートします。

-
シェイプの埋め込み
チャート内にシェイプを埋め込む機能をサポートします。

-
複数レベルの項目軸ラベル
チャートで複数レベルの項目軸ラベルをサポートします。

コピー&ペースト
-
様々な貼り付けオプション
コピー&ペーストを実施する際にExcelのような様々な貼り付け形式を選択できるようになります。

-
複数範囲のコピー&ペースト
複数範囲のコピー&ペーストをサポートします。単一のセル範囲をコピーして複数のセル範囲に一度にペーストすることが可能です。また、複数のセル範囲をコピーして単一のセル範囲にペーストすることも可能です。

-
複数シートのコピー
複数シートのコピーをサポートします。Excelと同じように、複数のシートを選択して右クリックを行い「移動またはコピー」を選択し、表示されるダイアログで「コピーを作成する」チェックボックスを有効にするとコピーが行われます。

Excel互換の印刷機能
-
異なるヘッダ/フッタを印刷
ページ印刷時に先頭ページや奇数/偶数ページのヘッダおよびフッタをそれぞれ異なる設定にすることができます。

-
印刷ヘッダ/フッタの画像を出力
印刷ヘッダ/フッタに設定した画像をExcelファイルに出力できます。

-
部単位、ページ単位での印刷
部単位およびページ単位での印刷を設定できます。

編集・操作
-
セル範囲から重複データの削除
対象範囲を指定してセル範囲から重複したデータを削除することができます。

- マウスホイールによる水平スクロール
[Ctrl]+[Shift]+ マウスホイールによる水平スクロールをサポートします。
- Excel互換のショートカットキー
17.0Jでは、Excel互換のキーボードショートカットがさらに追加されます。
シート
-
タブストリップボタン上でのシート操作
タブストリップボタンでマウス操作により「最初/最後のシートにスクロール」したり[シートの選択]ダイアログを表示しシートを選択できます。

-
スレッド形式のコメント
セルに対してスレッド形式のコメントを追加できます。

-
選択範囲内で中央
セルを結合せずに中央に揃える「選択範囲で中央」を設定できます。

-
別々の列にテキストを分割
単一のセルに含まれる区切り文字を含むテキストを別々の列に設定できます。

テーマ
-
Office 365の新しいテーマ
Office 365の新しいテーマをサポートします。

-
組み込みテーマ
ワークシートの外観を変更するためのテーマとして、Excelのテーマと同等の組み込みテーマをサポートします。

その他の機能
以下の機能が新しく使用できるようになります。
画像
- 画像をトリミングして不要な部分を切り取ることができます。
- 画像に対してアート効果を適用できます。
シェイプ
- シェイプの3D回転をサポートします。
- 曲線シェイプの入力をサポートします
- 拡張シェイプエンジンを有効にした際に、シェイプの縦書きをサポートします。
関数
- 19の新しいExcel互換の関数を追加します。
- EVALUATE関数をサポートします。
- プラス/マイナス記号で始まる数式を入力できます。
印刷
- ヘッダ/フッタが印刷ページのレイアウトに影響しない動作になります。
- リッチテキストをサポートします。
- Excel互換の印刷ダイアログをサポートします。
その他
- セル型を使用せずにセルに対して画像を挿入できます。
- シートの保護をサポートします。
- ワークブック/ワークシートをHTML形式で保存できます。
- リッチテキスト型セルを使用せずにリッチテキストを編集できます。
- 複数の変数を使った計算結果を一覧表示するデータテーブルをサポートします。
- 「セルの書式設定」や「色の設定」などの組み込みダイアログを使用して各種設定を行うことができます。
- 組み込みのドキュメントプロパティ以外に、ユーザー設定のドキュメントプロパティ(カスタムドキュメントプロパティ)をサポートします。
- シートを画像として保存することができます。
- ヘッダに含まれるテキストの折り返しを無効にできます。
- 列フッタに書式を設定することができます。
- スピル範囲の境界線を非表示にすることができます。
- 固定領域と非固定領域の境界線に示される線の太さを設定できます。
- セル内に画像を値として挿入することができます。
- セルがスピル範囲かどうかを返すHasSpillプロパティをサポートします。
- ドラッグして行や列の移動を完了した際のイベントをサポートします。
- データ領域の境界線のセル位置を取得することができるAPIをサポートします。
- SPREADデザイナのヘッダエディタで複数のヘッダセルに対して同時にスタイル設定ができるようになります。