GrapeCity SPREAD for WPF 2.0J
基本機能(テキスト型セル)

テキスト型セルの主な機能は次のとおりです。

文字種の限定

テキスト型セルは入力可能な文字種を限定することができます。詳細については「書式設定(テキスト型セル)」で解説しています。

文字の自動変換

既定では、書式設定にもとづいて変換可能な文字を自動変換します。この機能を無効にするには AutoConvert プロパティを False に設定します。自動変換は、次の順序で行われます。

自動変換の順序

  1. 小文字から大文字、または大文字から小文字への変換を行います。
  2. 1. の変換が行われない場合、全角から半角、または半角から全角への変換を行います。
  3. 2. の変換が行われない場合、全角大文字から半角小文字、全角小文字から半角大文字、半角大文字から全角小文字、半角小文字から全角大文字のいずれかの変換を行います。

半角カタカナ、全角カタカナ、ひらがなは、次のように変換されます。

最大文字数

MaxLength プロパティに設定します。また、文字のカウント方法を MaxLengthUnit プロパティで設定できます。次の設定値があります。なお、バイト単位のカウントでは文字の Shift-JIS コードを使用してバイト数を取得します。

MaxLengthUnit の値 説明
Char 文字単位でカウントしますが、サロゲート ぺア文字は2文字としてカウントされます。
Byte バイト単位で文字をカウントします。
TextElement 文字単位でカウントします。サロゲート ぺア文字は1文字としてカウントされます。

ウォーターマーク(透かし)

未入力のセルに表示するテキストを設定できます。セルが入力状態のときに表示するテキストは WatermarkNull プロパティ、セルが非編集状態のときに表示するテキストは WatermarkDisplayNull プロパティに設定します。

透かし表示

なお、WatermarkNullForeground および WatermarkDisplayNullForeground プロパティでそれぞれのテキストの文字の色を設定できます。

入力候補値

未入力のセルに入力候補値をグレー表示できます。入力候補として表示するテキストを RecommendedValue プロパティに設定し ShowRecommendedValue プロパティを True に設定します。なお、この機能が動作するには複数行テキストが無効(MultiLine プロパティが False)である必要があります。

ユーザーは [Ctrl]+[Enter] キーでセルに候補値を適用できます。

省略文字の表示

セルの幅にテキストが収まりきらない場合に省略文字を表示するには TextTrimming プロパティを設定します。

改行コードの取り扱い

改行を含むテキストをクリップボードにコピーまたはクリップボードから貼り付ける場合、改行コードの取り扱い方を AcceptsCrLf プロパティで設定します。次の設定値があります。なお、この機能が動作するには複数行テキストが無効(MultiLine プロパティが False)である必要があります。

AcceptsCrLf の値 説明
Filter 全ての改行コードを削除した文字列を使用します。
Cut 最初の改行コード以降の文字列を削除した文字列を使用します。

テキストの自動折り返し

セルの端に達したテキストを次の行に自動的に折り返すには TextWrapping プロパティを設定します。なお、この機能が動作するには複数行テキストが有効(MultiLine プロパティが True)である必要があります。

ユーザーによる改行

ユーザーによる改行を制御するには AcceptsReturn プロパティを設定します。ただし AcceptsReturn プロパティで制御できるのはユーザーによるデータの入力で、表示は対象としません。テキスト型セルは、複数行のデータの入力および表示を制御する Multiline プロパティを提供します。AcceptsReturn および Multiline の2つのプロパティにより得られる結果は次のとおりです。

  Multiline の値
True False
AcceptsReturn の値 True 複数行の入力および表示が有効 複数行の入力および表示は無効
False 複数行の表示のみ有効(入力は無効) 複数行の入力および表示は無効(上に同じ)

ユーザーによる改行コードの入力を許可するには Multiline および AcceptsReturn プロパティが共に True である必要があります。この場合、ユーザーは [Alt]+[Enter] キーで改行できます。

複数行テキスト

テキスト型セルは、複数行のテキストの入力および表示を制御する Multiline プロパティを提供します。Multiline プロパティ が False に設定された場合、複数行の入力および表示が無効となります。ユーザーによる改行コードの入力のみを制限し、テキストの自動折り返しなど複数行の表示は有効にしたいということがあります。この場合 Multiline プロパティを True に設定し AcceptsReturn プロパティを False に設定します。Multiline プロパティの設定は次の機能に影響を与えます。

Multiline プロパティが False(複数行テキストが無効)でないと動作しない機能は次のとおりです。

Multiline プロパティが True(複数行テキストが有効)でないと動作しない機能は次のとおりです。

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