Portable Document Format(PDFバージョン1.4)ファイルに出力するには、コントロールの SavePdf メソッドを使用します。
SavePdf メソッドの引数には PrintPdfSettings クラスのインスタンスを設定し PDF ファイルの出力に関する詳細を指定します。たとえば、行ヘッダをファイルに出力しない場合、次のサンプルコードのように PrintPdfSettings の PrintRowHeader プロパティを設定します。
サンプルコードC# |
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gcSpreadGrid1.SavePdf(@"C:\ProgramData\test.pdf", new PrintPdfSettings() {PrintRowHeader = PrintHeader.None}); |
Visual Basic |
コードのコピー |
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GcSpreadGrid1.SavePdf("C:\ProgramData\test.pdf", New PrintPdfSettings() With {.PrintRowHeader = PrintHeader.None}) |
PDF ファイルの出力では、印刷とほぼ等しい内容を設定できます。印刷について、詳しくは「印刷」を参照してください。PrintPdfSettings クラスは、印刷設定を表す PrintSettings クラスと共通の PrintSettingsBase クラスを継承します。印刷と同様に、ユーザーによる操作を前提とした、一般的に印刷結果に不要と判断される情報を除去して出力します。
PDF ファイルの出力時に除去される要素は次のとおりです。
PrintPdfSettings の主な設定は次のとおりです。
既定ではコントロール全体が印刷の対象となりますが、セル範囲またはページを指定して印刷することもできます。印刷範囲を指定するには PrintArea プロパティを設定します。次の設定値があります。
PrintArea の設定値 | 説明 |
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All | 既定。コントロール全体。 |
CellRange | 指定したセル範囲。印刷するセル範囲は PrintPdfSettings の CellRange プロパティで設定します。 |
PageRange | 指定したページ。印刷するページは PrintPdfSettings の StartPage および EndPage プロパティで設定します。 |
PrintPdfSettings の PageOrientation プロパティで印刷の向き、PaperSize プロパティで用紙サイズ、FirstPageNumber プロパティで先頭ページの番号を設定します。また、行および列の両方で改ページする場合、PageOrder プロパティでページの進む方向(印刷の順序)を設定します。
行および列を指定して改ページを挿入できます。指定した行で改ページするには、行の IsPreakBreak プロパティを True に設定します。指定した列で改ページするには、列の IsPageBreak プロパティを True に設定します。なお、一覧を1レコード複数行で表示している場合のように、コントロールにレイアウトテンプレートを設定している場合は、レイアウト テンプレートの列を表す TemplateColumnDefinition の IsPageBreak プロパティを True に設定します。次のサンプルコードは、10 行目で改ページします。
サンプルコードC# |
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gcSpreadGrid1.Rows[9].IsPageBreak = true; |
Visual Basic |
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GcSpreadGrid1.Rows(9).IsPageBreak = True |
既定では、すべてのページにコントロールの行ヘッダおよび列ヘッダを印刷します。PrintPdfSettings の PrintRowHeader プロパティで行ヘッダの設定を、PrintColumnHeader プロパティで列ヘッダの設定を変更できます。
PrintPdfSettings の Margin プロパティでコントロールの余白、HeaderMargin プロパティおよび FooterMargin プロパティでヘッダ/フッタの余白を設定します。コントロールをページ中央に配置するには Centering プロパティを設定します。
グリッド線を表示して印刷するかどうかを PrintSettings の ShowGridline プロパティで設定します。印刷時のコントロール外周の境界線の色は PrintSettings の OutlineColor プロパティで、境界線の太さは OutlineThickness プロパティで設定します。