PowerTools ActiveReports for .NET 9.0J > ActiveReportsユーザーガイド > 概念 > ページレポート/RDLレポートの概念 > ページレポート/RDLレポートのレポートコントロール > TextBox |
TextBox(テキストボックス)はデータを表示するために最も一般的に使用されるレポートコントロールです。TextBoxコントロールはデフォルトでTableまたはMatrixデータ領域の各セルに表示されています。データエクスプローラからレポート上にフィールドをドラッグしたときに自動的に表示されるレポートコントロールもテキストボックスコントロールです。
テキストボックスのValueプロパティで静的テキストまたは式を指定できます。式を使用すると、データベースからフィールドの表示、値の計算やデータの表示を実現できます。
ヒント : テキストボックスをダブルクリックして、レポートのデザイナ面で直接テキストを入力できます。 |
「[プロパティ] ウィンドウ」で提供されるさまざまなプロパティによってテキストボックスの外観および動作を管理できます。例えば、Actionプロパティを設定して、ビューワをレポート内のブックマークに移動する機能や、または他のレポートのブックマークに移動するやテキストボックスをクリックしたときにURLに移動する機能を指定できます。DataElementプロパティを設定することによって、テキストボックスはXML出力のときに表示するかどうかを設定できます。
RDLレポートの場合、デフォルトとしてテキストボックスは表示するデータに応じて垂直方向に拡大することができますが、設計時に表示される規定のサイズより小さく縮小することはできません。この動作を変更するには、[プロパティ]ウインドウではCanShrinkとCanGrowプロパティを設定できます(このプロパティは、ページレポートでは使用できません)。
ユーザーがデータエクスプローラのデータセットからフィールドをドラッグして、レポート面上にドロップした場合、TextBoxコントロールとその式は自動的に作成されます。作成される式のタイプは、ドロップ先のコンテキストに依存します。次の表では、SalesAmountフィールドをレポート上にドラッグした場合を例として、作成されるいくつかの式を説明します。
複数コンテキストのフィールドのため作成された式
メモ : 文字列や不明なデータ型を含むフィールドの場合に作成される式は異なります。これらの場合は、集計のSumの代わりにFirstが式で使用されます。実行時には、集計ではなく、スコープ内の最初の値が表示されます。 |
コンテキスト | 式 | 実行時の動作 |
---|---|---|
直接レポート面上 | =Fields!SalesAmount.Value | データセットの最初の値を表示します。 |
Listデータ領域 | =Fields!SalesAmount.Value | ページに表示されるリストのデータの各行のため値を表示します。 |
BandedListデータ領域、ヘッダやフッタバンド | =Sum(Fields!SalesAmount.Value) | BandedListに関連付けるデータセットの売上額の集計を表示します。 |
BandedListデータ領域、詳細バンド | =Fields!SalesAmount.Value | ページに表示されるリストのデータの各行のため値を表示します。 |
BandedListデータ領域、グループヘッダやフッタバンド |
=Sum(Fields!SalesAmount.Value) | グループ化のため売上額の集計を表示します。 |
Tableデータ領域、ヘッダやフッタ行 | =Sum(Fields!SalesAmount.Value) | Tableに関連付けるデータセットの売上額の集計を表示します。 |
Tableデータ領域、詳細行 | =Fields!SalesAmount.Value | ページに表示されるリストのデータの各行のため値を表示します。 |
Tableデータ領域、グループヘッダやフッタ行 |
=Sum(Fields!SalesAmount.Value) | グループ化のため売上額の集計を表示します。 |
Matrixデータ領域、コーナーセル | =Sum(Fields!SalesAmount.Value) | Matrixに関連付けるデータセットの売上額の集計を表示します。 |
Matrixデータ領域、列ヘッダセル | =Fields!SalesAmount.Value | 右側に表示されるデータの各行の新しい列では、一番上に値を表示します。 |
Matrixデータ領域、行ヘッダセル | =Fields!SalesAmount.Value | ページの下側に表示されるデータの各行に対して、新しい行の左側に値を表示します。 |
Matrixデータ領域、詳細セル | =Sum(Fields!SalesAmount.Value) | 列と行の交差に、売上額の集計を表示します。 |
テキストボックスのプロパティは[プロパティ設定ダイアログ]で指定できます。このダイアログを表示するには、レポート上にテキストボックスコントロールを選択した状態で、[プロパティ]ウインドウ内にある「プロパティ設定ダイアログ」のリンクをクリックします。
このダイアログでは、次のページを使用してテキストボックスコントロールのプロパティを設定できます。
メモ : これらのいくつかのプロパティで<式...>を選択して式エディタを開きます。 |
[全般]
[名前] : レポートに使用されていないユニークなTextBoxの名前を入力します。この名前はドキュメントの要素およびXML出力時に表示されます。
[ツールヒント] : 実行時にユーザーがTextBox上にホバーした時表示させたい値または式を入力します。
[値] : 式または静的ラベルを入力するか、ドロップダウンリストからフィールド式を選択します。
メモ : グループやデータセットは新しいページに区切った場合、重複値の最初目のインスタンスが印刷されています。 |
[表示]
[レポートの初期実行時]
[次のレポートアイテムでの表示の切り替えを可能にする] : このチェックボックスをオンにすると、ユーザがクリックしてテキストボックスの表示を切り替えるTextBoxコントロールを、下のドロップダウンから指定できます。
[画像の初期状態] : 以下に示すオプションの一つを設定できます。
[ナビゲーション]
ユーザーがテキストボックスをクリックした時に実行するアクションを1つ選択します。
なし : ユーザーが実行時にTextBoxをクリックしたとき、何もしません(デフォルト)。
レポートに移動 : 別のレポートを表示する(ドリルスルーレポート)には、このオプションを選択して、ローカルレポートの名前を指定するか、または別のフォルダ内のレポートの相対パスや別のサーバ上のレポートの完全なパスを指定します。
パラメータ : 対象するレポートのパラメータの[名前]、対象レポートへ送信する[値]を指定して、またパラメータを[省略]するかどうかを指定します。ユーザーが指定するパラメータ名は正確に対象レポートのパラメータと一致する必要があることに注意してください。X、矢印ボタンを使用して、パラメータを削除または順序を変更することができます。
ブックマークに移動 : このオプションを選択し有効な[ブックマークID]を指定することで、ユーザーがそのブックマークIDを持つレポートアイテムに移動できます。
URLに移動 : このオプションを選択し有効なURLを指定して、Webページへのハイパーリンクを作成できます。
[見出しマップラベル] : 目次(見出しマップ)でこのアイテムを表すためのラベルとして使用する式を入力します。
[ブックマークID] : このテキストボックスのロケータとして使用する式を入力します。次に、[ブックマークに移動]アクションを使用して、別のレポートコントロールからこの項目にブックマークリンクを提供することが可能となります。
[外観]
スタイル : 罫線のスタイルを選択します。
太さ : 罫線の太さを設定する値をポイント単位で入力します。
色 : 罫線の色を示すカラーを選択するか、または<式...>オプションで[式エディタ]を開き、.NETの色を評価する式を作成します。
色 : テキストボックスの背景に使用する色を設定します。
画像 : テキストボックスの背景として設定する画像を選択します。
メモ : BackgroundColorとBackgroundImageプロパティは<データの可視化>オプションも提供しています。このオプションのダイアログを使用してデータ可視化の式を作成できます。 |
[フォント]
[フォント名] : フォントファミリ名またはフォントのテーマを選択します。
[サイズ] : ポイント単位でサイズを選択するか、テーマを使用します。
[スタイル] : NormalやItalicを選択するか、テーマを選択します。
[太さ] : Lighter、Thin、ExtraLight、Light、Normal、Medium、SemiBold、Bold、ExtraBold、Heavy、Bolderの値から選択します。
[色] : テキストの色を選択します。
[文字飾り] : None、Underline、Overline、LineThroughの値から選択します。
[書式]
[書式設定] : 一般的に提供される数値の任意書式を選択するか、または日付や数値にカスタム.NETの書式設定コードを使用します。詳細情報については、MSDNの「型の書式設定」トピックを参照してください。
[行間] : 複数行がある場合のテキストの間隔を設定します。
[行の高さ] : 複数行がある場合のテキストの高さ(レディングとアセントを含む)を設定します。
メモ : このプロパティはHTML出力の場合のみ影響があります。 |
[文字ピッチ] : 文字の間隔を設定します。
縮小して全体を表示する : ShrinkToFitプロパティを「True」に設定するためにこのチェックボックスを選択します。
方向 : 左から右の場合はLTRを選択し、右から左の場合はRTLを選択します。
モード : テキストの書き込みが水平と垂直のどちらの方向に行われるかを示します。水平(左右上下)の場合はlr-tbを選択し、垂直の場合はtb-rl(上下右左)を選択します。
角度 : テキストを反時計回りに回転させる度数を入力します。テキストを時計回りに回転させるには負数を入力します。
[配置]
[縦位置] : Top、Middle、Bottomの値から選択するか、または<式...>を使用します。
[横位置] : General、Left、Center、Right、Justifyの値から選択するか、または<式...>を使用します。
[均等割付] : [横位置]の値を「Justify」に設定してこのプロパティを有効にします。Auto、Distribute、DistributeAllLinesの値から選択するか、または<式...>を使用します。
[折り返し] : NoWrap、WordWrap、ChartWrapから選択します。
[パディング]
[並べ替え]
[対話的な並べ替えを有効にする]のチェックボックスをオンして次に示すソート機能を有効にし、ユーザーがレポートデータを並べ替えできるようになります。
[並べ替えの式] : ソートするデータの確認するために使用する式を入力します。
[並べ替えの対象の選択] : レポート内にソートするグループレベルまたはデータ領域の1つを選択します。デフォルトでは「現在の範囲」は設定されていますが、「データ領域またはグループの選択」を選択できます。
[以下の範囲に並べ替えの式を適用する] : グループ内に集計のソート式を評価するグループレベルを選択します。デフォルトでは「現在の範囲」は設定されていますが、「データ領域またはグループの選択」を選択できます。
[データ出力]
[要素名] : このテキストボックスをXML出力に使用する場合の名前を入力します。
[出力] : XML出力にこのテキストボックスを含めるかどうかを決定するため、[自動]、[はい]または[いいえ]を選択します。[自動]値は、値が一定でない場合にのみテキストボックスの内容をエクスポートします。
[レンダリング] : [自動]、[要素]、[属性]の1つを選択して、エクスポートされたXMLファイルでテキストボックスを要素または属性として表示するかどうかを設定します。[自動]を選択すると、レポートの設定を使用します。
属性の例 : <table1 textbox3="Report created on:7/26/2005 1:13:00 PM">
要素の例 : <table1> <textbox3>Report created on:7/26/2005 1:13:28 PM</textbox3>