マスクコントロールの書式を設定するとき、
Formatプロパティが参照する
MaskFormat.Patternプロパティに列挙体を設定すると、スピン機能を使って、列挙体内の各項目を順次表示させることができます。
Patternプロパティへの列挙体の設定は、次のように"()"内に項目を列挙し、それらを"|"で区切ることで行います。
このように設定すると[↑]キー、または[↓]キーあるいや、スピンボタンを押すたびに表示が次のように変化します。
[↑]キー、または上方向スピンボタンを押したとき |
AAA --> BBB --> CCC --> DDD --> EEE --> AAA |
[↓]キー、または下方向スピンボタンを押したとき |
EEE --> DDD --> CCC --> BBB --> AAA --> EEE |
スピン機能は、スピンボタンの押下、[↑]キー、または[↓]キーによる操作が可能です。さらに、ショートカットエクステンダを使用して、指定のキーにスピン動作を割り当てることもできます。
スピン機能を有効にするには、コントロールの
Spinプロパティが参照する
Spinオブジェクトの
EnabledプロパティをTrueに設定します。次に、スピンボタンを表示させる場合は
VisibleプロパティをTrueに設定します。
キーボードの[↑]キーと[↓]キーの操作を有効にするには、Spinオブジェクトの
SpinOnKeysプロパティをTrueに設定します。[↑]キーと[↓]キーを使ってスピン機能を利用する場合、ショートカットキーには、これらの上下矢印キーは割り当てないでください。割り当てた場合、ショートカットキーの動作が優先されます。
次のサンプルコードは、マスクコントロールのスピン機能を有効にし、スピンボタンが表示されるように設定します。
Spinオブジェクトの
WrapプロパティをTrueに設定すると、値が最後の項目に達した場合は最初の項目に、最初の項目に達した場合は最後の項目に、それぞれ自動的に値を変更します。
Wrapプロパティの既定値はTrueです。
次のプロパティを使用することで、スピンボタンに任意のイメージ画像を指定することができます。
Spinオブジェクトの
Alignmentプロパティを使用すると、各スピンボタンの配置をカスタマイズすることが可能です。
Alignmentプロパティに設定できる値は以下のとおりで、既定値は
SpinButtonAlignment.Verticalです。
Alignmentプロパティの値 |
説明 |
BothSidesDownLeft |
|
コントロールの両端にボタンを配置します。スピンダウンボタンが左側、スピンアップボタンが右側です。 |
BothSidesUpLeft |
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コントロールの両端にボタンを配置します。スピンアップボタンが左側、スピンダウンボタンが右側です。 |
HorizontalDownLeft |
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コントロールの右端にボタンを水平方向に隣接して配置します。スピンダウンボタンが左側、スピンアップボタンが右側です。 |
HorizontalUpLeft |
|
コントロールの右端にボタンを水平方向に隣接して配置します。スピンアップボタンが左側、スピンダウンボタンが右側です。 |
Vertical |
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コントロールの右端にボタンを垂直方向に隣接して配置します。 |
また、AlignmentプロパティとSpinDownImage、SpinUpImageプロパティなど任意のイメージ画像を設定することで、次のようなカスタマイズが可能です。
(図)スピンボタンの配置と画像のカスタマイズ