GrapeCity InputMan for Windows Forms 11.0J 移行ガイド
移行に関する注意点

ここでは、6.0J から 11.0J へ移行する際の注意事項について説明します。

移行作業の注意点
日付コントロールと日付検証コンポーネントの移行

6.0J で提供されていた日付コントロール(GcDate)は、11.0J では日付時刻コントロール(GcDateTime)として提供されます。11.0J の日付コントロール(GcDate)は、日付部分の入力に特化した新コントロールとなります。

また、6.0J の日付検証コンポーネント(GcDateValidator)は、11.0J では日付時刻検証コンポーネント(GcDateTimeValidator)として提供され、11.0J の日付検証コンポーネント(GcDateValidator)は、日付コントロール(GcDate)の検証を行う新コンポーネントとなります。

6.0J 11.0J
日付コントロール(GcDate) 日付時刻コントロール(GcDateTime)
該当なし 日付コントロール(GcDate)
日付検証コンポーネント(GcDateValidator) 日付時刻検証コンポーネント(GcDateTimeValidator)
該当なし 日付検証コンポーネント(GcDateValidator)

6.0J の GcDate は、移行ツールにより 11.0J の GcDateTime に移行されます。ただし、以下の例のように using(Visual Basic の場合は Imports)を使用している場合など、明示的に名前空間から宣言されていない GcDate については注意が必要です。

' 名前空間から宣言していないGcDateの例  
Imports GrapeCity.Win.Editors

Dim GcDate1 As GcDate = New GcDate()
// 名前空間から宣言していないGcDateの例  
using GrapeCity.Win.Editors;

GcDate gcDate1 = new GcDate();

上記のような場合でも GcDateTime に変換する場合、移行ツールの[移行する製品構成]の設定で「名前空間のないGcDateもGcDateTimeに変換する」のチェックボックスをオンにします。このとき、以下についても "GcDateTime" への変換の対象となります。

「GrapeCity.Win.Editors.GcDate」と名前空間から定義されている GcDate のみを GcDateTime に変換する場合には、チェックボックスをオフにします。この場合、名前空間なしで定義された GcDate は、GcDateTime へ自動的に変換されないため、移行ツールで移行後に手作業での修正が必要となります。詳細については「移行後に必要な修正 - 日付コントロール」を参照してください。

同様に、GcDateValidator についても、移行ツールは 11.0J の GcDateTimeValidator に変換しますが、移行ツールの[移行する製品構成]の設定で「名前空間のないGcDateValidatorもGcDateTimeValidatorに変換する」のチェックボックスをオンにすることで、名前空間から宣言されていない GcDateValidator も GcDateTimeValidator に変換されます。このチェックボックスをオフにした場合は、移行ツール実行後に手作業での修正が必要となります。詳細については「移行後に必要な修正 - 日付検証コンポーネント」を参照してください。

ラッパーコンボコントロールの移行

ラッパーコンボコントロール(Interop.Combo)は、4.0J 以前のバージョンから 6.0J への移行により変換されるコントロールですが、4.0J 以前のコンボコントロールが搭載しているマスク入力機能をサポートしていません。

11.0J のラッパーコントロールでは、4.0J 以前のバージョンと同等のマスク機能を備えたラッパークラシックコンボコントロール(Interop.ClassicComboBox)が提供されます。

6.0J のラッパーコンボコントロールを利用しているプロジェクトを移行する際は、ラッパーコンボコントロールを引き続き利用するか、ラッパークラシックコンボコントロールに移行するかを選択できます。

移行ツールの[移行する製品構成]」の設定で「InputMan 6.0J Wrapper Combo から InputMan 11.0J Wrapper ClassicComboBox」のチェックボックスをオンにすると、6.0J のラッパーコンボコントロールはラッパークラシックコンボコントロールに移行されます。

移行ツール

ラッパーコンボコントロールを引き続き利用する場合は、移行ツール実行後に特に修正は必要ありませんが、ラッパークラシックコントロールに移行する際の注意点については、「移行後に必要な修正 - ラッパーコンボコントロール」を参照してください。

移行先コントロール一覧

移行ツールにより、6.0J のコントロールは以下のように移行されます。

6.0J のコントロール 11.0J のコントロール
テキスト GcTextBox テキスト GcTextBox
マスク GcMask マスク GcMask
日付 GcDate 日付時刻 GcDateTime
数値 GcNumber 数値 GcNumber
コンボ GcComboBox コンボ GcComboBox
リスト GcListBox リスト GcListBox
キャラクタボックス GcCharMask キャラクタボックス GcCharMask
タイムスパン GcTimeSpan タイムスパン GcTimeSpan
IME GcIme IME GcIme
日付検証 GcDateValidator 日付時刻検証 GcDateTimeValidator
数値検証 GcNumberValidator 数値検証 GcNumberValidator
リッチテキスト GcRichTextBox リッチテキスト GcRichTextBox
ショートカット GcShortcut ショートカット GcShortcut
住所検索 GcAddress 住所検索 GcAddress
汎用検証 GcCommonValidator 汎用検証 GcCommonValidator
タイムスパン検証 GcTimeSpanValidator タイムスパン検証 GcTimeSpanValidator
フィールドスタイラー GcFieldStyler フィールドスタイラー GcFieldStyler
ラッパーテキスト Interop.Edit ラッパーテキスト Interop.Edit
ラッパーマスク Interop.Mask ラッパーマスク Interop.Mask
ラッパー日付 Interop.Date ラッパー日付 Interop.Date
ラッパー数値 Interop.Number ラッパー数値 Interop.Number
ラッパーコンボ Interop.Combo ラッパーコンボ
ラッパークラシックコンボ
Interop.Combo
Interop.ClassicComboBox
ラッパーリスト Interop.List ラッパーリスト Interop.List
ラッパーキャラクタボックス Interop.CharMask ラッパーキャラクタボックス Interop.CharMask
ラッパータイムスパン Interop.TimeSpan ラッパータイムスパン Interop.TimeSpan
ラッパー郵便番号 Interop.Postal ラッパー郵便番号 Interop.Postal
ラッパーIME Interop.Ime ラッパーIME Interop.Ime
ラッパー日付検証 Interop.DateValidator ラッパー日付検証 Interop.DateValidator
ラッパー数値検証 Interop.NumberValidator ラッパー数値検証

Interop.NumberValidator

ラッパーコントロールは、11.0J への移行前に 4.0J 以前のバージョンから 6.0J または 7.0J へ移行したことのあるプロジェクトに存在します。

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