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キーワードによる書式設定

このセクションでは、キーワードによる書式設定について説明します。

概要

AddRange メソッドのオーバーロードの1つを使用することで、キーワードによる書式設定が可能です。書式を設定するには、以下のサンプルコードのように AddRange メソッドに文字列を設定して行います。なお、XAML コードの場合は、FieldSet プロパティに直接キーワード文字列を指定します。

// キーワードから書式を設定します。
GcMask1.FieldSet.Fields.AddRange("\\D{3}-\\D{4}");
注意 メモ 注意

キーワードによる書式設定では、列挙型フィールドを定義することはできません。

キーワード一覧

AddRange メソッドで使用可能なキーワードは以下の通りです。

1. 主要なキーワード

半角全角説明
\A\A大文字のアルファベットを表します。[A-Z]または[A-Z]と同等です。
\a\a小文字のアルファベットを表します。[a-z]または[a-z]と同等です。
\D\D数字を表します。[0-9]または[0-9]と同等です。
\B\B2進数を表します。[0-1]または[0-1]と同等です。
\X\X16 進数を表します。[0-9A-Fa-f]または[0-9A-Fa-f]と同等です。
\W\Wすべての英数字を表します。[a-zA-Z_0-9]または[a-zA-Z_0-9]と同等です。
\K\Kカタカナ(促音・拗音の小書き表記あり)を表します。
\N\Nカタカナ(促音・拗音の小書き表記なし)を表します。
\H-すべての半角文字を表します。
-\Jひらがな(促音・拗音の小書き表記あり)を表します。
-\Gひらがな(促音・拗音の小書き表記なし)を表します。
-\Zすべての全角文字を表します。
-\Tサロゲート ペア文字を表します。
注意 メモ 注意

半角文字と全角文字は、その文字の Shift-JIS コードを使って識別されます。

2. 補助的なキーワード

メタ文字説明
[][] 内の文字のどれか1つにマッチすることを表します。
()() 内の文字列のどれか1つにマッチすることを表します。
|() 内で使用し、文字列間の区切り文字として機能します。
{n}直前のキーワードの n 回の繰り返しを表します。
{n,}直前のキーワードの n 回以上の繰り返しを表します。
{n,m}直前のキーワードの n 回以上で m 回以下の繰り返しを表します。
^その後に続く文字グループの補集合をあらわします。
-文字の範囲を指定します。
*直前のキーワードの0回以上の繰り返しを表します。{0,}と同等です。
+直前のキーワードの1回以上の繰り返しを表します。{1,}と同等です。
?直前のキーワードの0回または1回の繰り返しを表します。{0,1}と同等です。
\(Chr(92))キーワードをリテラル文字として表示します。

以下に、キーワードによる書式設定の例を示します。

Pattern表示例説明
\Z{0, 50}あア漢1Aa0文字以上、50 文字以下のすべての全角を表します。
\D{3, 5}12343文字以上、5文字以下のすべての半角数字を表します。
[1-3,a-c,A-C]{10}123410 文字の 1,2,3,a,b,c,A,B,C を表します。
[A-Z]{0, 65535}ABCDE半角大文字アルファベットを表します。\A と同等です。
[H^a-z]{0, 65535}12ABアイウ小文字のアルファベットを除くすべての半角文字を表します。
[^\T]{0, 65535}あア漢1Aaサロゲート ぺア文字を除くすべての文字を表します。
参照