MESCIUS InputMan for WPF 3.0J
キーワードによる書式設定

このセクションでは、キーワードによる書式設定について説明します。

概要

AddRange メソッドのオーバーロードの1つを使用することで、キーワードによる書式設定が可能です。書式を設定するには、以下のサンプルコードのように AddRange メソッドに文字列を設定して行います。なお、XAML コードの場合は、FieldSet プロパティに直接キーワード文字列を指定します。

' キーワードから書式を設定します。 
GcMask1.FieldSet.Fields.AddRange("\D{3}-\D{4}")
// キーワードから書式を設定します。
GcMask1.FieldSet.Fields.AddRange("\\D{3}-\\D{4}");
<im:GcMask FieldSet="\D{3}-\D{4}" />

キーワードによる書式設定では、列挙型フィールドを定義することはできません。
キーワード一覧

AddRange メソッドで使用可能なキーワードは以下の通りです。

  1. 主要なキーワード
    半角 全角 説明
    \A \A 大文字のアルファベットを表します。[A-Z]または[A-Z]と同等です。
    \a \a 小文字のアルファベットを表します。[a-z]または[a-z]と同等です。
    \D \D 数字を表します。[0-9]または[0-9]と同等です。
    \B \B 2進数を表します。[0-1]または[0-1]と同等です。
    \X \X 16 進数を表します。[0-9A-Fa-f]または[0-9A-Fa-f]と同等です。
    \W \W すべての英数字を表します。[a-zA-Z_0-9]または[a-zA-Z_0-9]と同等です。
    \K \K カタカナ(促音・拗音の小書き表記あり)を表します。
    \N \N カタカナ(促音・拗音の小書き表記なし)を表します。
    \H - すべての半角文字を表します。
    - \J ひらがな(促音・拗音の小書き表記あり)を表します。
    - \G ひらがな(促音・拗音の小書き表記なし)を表します。
    - \Z すべての全角文字を表します。
    - \T サロゲート ペア文字を表します。

    半角文字と全角文字は、その文字の Shift-JIS コードを使って識別されます。

  2. 補助的なキーワード
    メタ文字 説明
    [] [] 内の文字のどれか1つにマッチすることを表します。
    () () 内の文字列のどれか1つにマッチすることを表します。
    | () 内で使用し、文字列間の区切り文字として機能します。
    {n} 直前のキーワードの n 回の繰り返しを表します。
    {n,} 直前のキーワードの n 回以上の繰り返しを表します。
    {n,m} 直前のキーワードの n 回以上で m 回以下の繰り返しを表します。
    ^ その後に続く文字グループの補集合をあらわします。
    - 文字の範囲を指定します。
    * 直前のキーワードの0回以上の繰り返しを表します。{0,}と同等です。
    + 直前のキーワードの1回以上の繰り返しを表します。{1,}と同等です。
    ? 直前のキーワードの0回または1回の繰り返しを表します。{0,1}と同等です。
    \(Chr(92)) キーワードをリテラル文字として表示します。

以下に、キーワードによる書式設定の例を示します。

Pattern 表示例 説明
\Z{0, 50} あア漢1Aa 0文字以上、50 文字以下のすべての全角を表します。
\D{3, 5} 1234 3文字以上、5文字以下のすべての半角数字を表します。
[1-3,a-c,A-C]{10} 1234 10 文字の 1,2,3,a,b,c,A,B,C を表します。
[A-Z]{0, 65535} ABCDE 半角大文字アルファベットを表します。\A と同等です。
[H^a-z]{0, 65535} 12ABアイウ 小文字のアルファベットを除くすべての半角文字を表します。
[^\T]{0, 65535} あア漢1Aa サロゲート ぺア文字を除くすべての文字を表します。
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