GcMaskCell

GcMaskCellは、InputManのGcMaskコントロールと同等の機能を提供します。GcMaskCellを使用すると、フィールド毎に異なったスタイルの設定や、正規表現による書式設定が可能になります。

機能

GcMaskCellでは、MultiRowに組み込まれているMaskedTextBoxCellと比較して、次の機能を使用できます。

正規表現による書式設定
列挙型フィールドによる値の選択
スピンボタンによる値の入力

各機能の詳細はGcMaskCellクラスのリファレンスを参照してください。

データ型

GcMaskCellはObject型の値を保持します。この型はGcMaskCell.ValueTypeプロパティで確認できます。
入力と表示には、String型にキャストした値が使用されます。この型はGcMaskCell.FormattedValueTypeプロパティで確認できます。Object型のToStringメソッドをオーバーライドすると、キャストする際の動作を変更できます。セルに値が読み出される場合の動作を変更するには、GcMaskCell.OnCellFormattingメソッドをオーバーライドします。セルから値が書き戻される場合の動作を変更するには、GcMaskCell.OnCellParsingメソッドをオーバーライドします。

セル編集コントロール

GcMaskCellの値はGcMaskEditingControlコントロールで編集できます。このコントロールはGrapeCity.Win.MultiRow.IEditingControlインタフェースとGrapeCity.Win.Editors.GcMaskクラスを継承しています。セル編集コントロールの型はGcMaskCell.EditTypeプロパティで確認できます。

スタイル

GcMaskCellはCellStyleクラスの次のメンバをサポートしています。セルのスタイルはCell.Styleプロパティで設定します。

CellStyle メンバ	非編集時	編集時
BackColor	有効	有効
BackgroundGradientEffect	有効	-
Border	有効	有効
DataSourceNullValue	有効	有効
DisabledBackColor	有効	-
DisabledForeColor	有効	-
DisabledGradientEffect	有効	-
EditingBackColor	-	有効
EditingForeColor	-	有効
Font	有効	有効
ForeColor	有効	有効
Format	有効	有効
FormatProvider	有効	有効
Image	-	-
ImageAlign	-	-
ImeMode	有効	有効
ImeSentenceMode	有効	有効
InputScope	有効	有効
LineAdjustment	-	-
Margin	有効	有効
MouseOverBackColor	有効	-
MouseOverForeColor	有効	-
MouseOverGradientEffect	有効	-
Multiline	-	-
NullValue	有効	有効
Padding	有効	有効
PatternColor	有効	-
PatternStyle	有効	-
SelectionBackColor	有効	-
SelectionForeColor	有効	-
SelectionGradientEffect	有効	-
Tag	有効	有効
TextAdjustment	-	-
TextAlign	有効	有効
TextAngle	-	-
TextEffect	-	-
TextImageRelation	-	-
TextIndent	-	-
TextVertical	-	-
UseCompatibleTextRendering	-	-
WordWrap	-	-

イベント

セルの内容領域のクリックに対応した処理を実装するには、GcMultiRow.CellContentClickイベントを使用します。ダブルクリックの場合はGcMultiRow.CellContentDoubleClickイベントです。
セルの値が変更されたときの処理を実装するには、GcMultiRow.CellEditedFormattedValueChangedイベントを使用します。
GcMaskCellを編集中のイベントに対応した処理は、GcMaskEditingControlクラスのイベントを使用します。

GcMaskCellの利用

ここでは、GcMaskCellの利用方法について、以下の項目に分けて解説しています。