MESCIUS SPREAD for Windows Forms 17.0J
オブジェクトの親子関係
  • LegacyBehaviorsプロパティがStyleを含む場合に有効です。

シート、列、セルといったオブジェクトでは、書式やその他の属性を、個々のオブジェクトがその「親」から継承します。たとえばセルは、背景色などのいくつかの書式をシートから継承していることがあります。このシートで、ある列内の全セルに対してテキストの行揃えを設定すると、セルはこの設定も継承します。オブジェクト間のこのような親子関係によって、多くのプロパティやメソッドは、それぞれさまざまな方法でスプレッドシートの各部に適用されることがあります。

個々のセルが継承する書式を上書きすることもできますが、既定では、オブジェクトはそれぞれの親からの属性を継承します。したがって、通常はどのオブジェクトの設定も、このオブジェクトに適用される親の設定の組み合わせとなります。たとえば、文字色はセルレベルで設定されたセルでも、垂直方向の配置は行から、罫線の設定は列から、背景色はシートからそれぞれ継承するような場合もあります。背景色は、このようないくつかのレベルで設定されるので、優先順位に関する何らかの規則を適用する必要があります。

セルレベルに近いほど、優先順位も高くなります。つまり、セルの背景色を設定すると、親から継承した背景色の設定は上書きされます。次の一覧は、こうした属性の優先順位を表しています。セルレベルに近い(番号が小さい)ほど、優先順位が高くなります。

  1. セル
  2. 1行おきの行
  3. シート
  4. コンポーネント

なお、書式やその他の属性は、個々のオブジェクトがその「親」から継承されますが、個々のオブジェクトのプロパティ自体の値が更新されるわけではありません。たとえば、列(Columnクラス)の文字色(ForeColorプロパティ)を赤("Red")に変更しても、その列上のセル(Cellクラス)のForeColorプロパティの値自体は変わりません。(デフォルト値のままです。)最終的にセルに対して適用される書式等を確認したい場合は、SheetViewクラスのGetStyleInfoメソッドを使用します。

参照

 

 


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