GrapeCity MultiRow for Windows Forms 11.0J
6.0Jからの変更点

ここでは、旧バージョンMultiRow for Windows Forms 6.0J(以下、6.0J)からの変更点について説明します。

動作保証環境について
11.0Jでは、次の環境での動作を保証していません。 上記の環境での動作保証が必要な場合は6.0Jの利用を検討してください。

一方、11.0Jでは新たに次の環境での動作を保証します。
  • 本製品にはMultiRow for Windows Forms 6.0Jのライセンスは含まれません。
InputManCellを標準機能として搭載
InputManCellを使用するには、6.0JではInputMan for Windows Forms 6.0Jのライセンスとインストールが必要でしたが、11.0Jでは、本製品のライセンスとインストールのみで使用することができます。
  • 本製品にはInputManPlus for Windows Forms 11.0Jのライセンスは含まれません。
  • InputManCell for Windows Forms 6.0Jで提供していたGcDateCellはGcDateTimeCellに名称を変更しました。
メンバの変更

クラス名

6.0Jで提供していたInputManCellのGcDateCellクラスは、11.0JではGcDateTimeCellクラスとなります。
6.0JのGcDateCellは、移行ツールにより11.0JのGcDateTimeCellに移行されます。

非推奨メンバ

次のクラスのメンバであるLoadTemplateメソッドが非推奨(Obsolete)となりました。これらのメンバは互換性のために残されています。旧バージョンから移行したプロジェクトでこれら非推奨メンバが使用されていると、ビルド時に[警告]が表示されますが、動作上の問題はありません。

ScrollBarModeプロパティ
6.0JではScrollBarModeプロパティで水平スクロールバーと垂直スクロールバーの両方の表示方法を設定しましたが、6.0Jでは、水平スクロールバーはHorizontalScrollBarModeプロパティ、垂直スクロールバーはVerticalScrollBarModeプロパティを使用して、それぞれの表示方法を設定できます。
既存のScrollBarModeプロパティの動作に変化はなく、引き続き使用できますが、HorizontalScrollBarModeプロパティおよび、VerticalScrollBarModeプロパティへの書き換えが推奨されます。
グラデーションの設定
6.0JではCellStyle.GradientColorsプロパティで背景グラデーションを設定しましたが、11.0Jでは、CellStyle.BackgroundGradientEffectプロパティを使用して設定します。
Imports GrapeCity.Win.MultiRow

Dim textBoxCell1 = New TextBoxCell()
textBoxCell1.Style.BackgroundGradientEffect = New GradientEffect(New Color() {Color.White, Color.Pink}, _
    GradientStyle.Horizontal, GradientDirection.Forward)

GcMultiRow1.Template = Template.CreateGridTemplate(New Cell() {textBoxCell1})
GcMultiRow1.RowCount = 10
GcMultiRow1.Rows(1).Cells(0).Style.BackgroundGradientEffect = New GradientEffect( _
    New Color() {Color.White, Color.Pink}, GradientStyle.Vertical, GradientDirection.Backward)
using GrapeCity.Win.MultiRow;

TextBoxCell textBoxCell1 = new TextBoxCell();
textBoxCell1.Style.BackgroundGradientEffect = new GradientEffect(new Color[] { Color.White, Color.Pink },
    GradientStyle.Horizontal, GradientDirection.Forward);

gcMultiRow1.Template = Template.CreateGridTemplate(new Cell[] { textBoxCell1 });
gcMultiRow1.RowCount = 10;
gcMultiRow1.Rows[1].Cells[0].Style.BackgroundGradientEffect = new GradientEffect(
    new Color[] { Color.White, Color.Pink }, GradientStyle.Vertical, GradientDirection.Backward);
   
罫線スタイルHair
6.0Jでは、罫線スタイルHairがDashedと同じスタイルで表示されていますが、11.0JではHairの罫線スタイルを正しく表示することができます。互換性のために既定では、Hairは6.0Jと同じスタイルで表示されます。正しい罫線スタイルでHairを表示するには、アプリケーション構成ファイルに次の定義を設定します。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<configuration>
  <appSettings>
    <add key="GrapeCity.Win.MultiRow.GcMultiRow.UseLineStyleHair" value="False"/>
  </appSettings>
</configuration>
           
列ヘッダセクションのデータ連結
6.0Jでは、列ヘッダセクションのデータ連結に対応していなかったため、列ヘッダセクションに配置したセルのCell.DataFieldプロパティにバインド先のデータソースフィールドの名前が設定されている場合でも、セルには値が設定されませんでした。11.0Jでは、列ヘッダセクションのデータ連結に対応したため、列ヘッダセクションに配置されたセルのDataFieldプロパティにバインド先のデータソースフィールドが設定されている場合はセルに値が設定されます。

    11.0Jでも、6.0Jと同じように列ヘッダセクションに配置したセルにバインド先のデータソースの値を設定したくない場合は、手動で対象のセルのDataFieldプロパティに設定されている値を削除してください。
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