演算子と特殊項目の使用

構造化参照では、演算子と特殊項目を使用できます。構造化参照は、非修飾でも、完全修飾でも使用できます。

以下の参照演算子を使用して、列指定子を組み合わせると、セル範囲をより柔軟に指定できます。

構造化参照	参照先	演算子	セル範囲
=DeptSales[[SalesPerson]:[Region]]	隣接する複数の列内のすべてのセル	:（コロン）範囲演算子	A2:B7
=DeptSales[SaleAmt],DeptSales[ComAmt]	複数の列の組み合わせ	,（カンマ）論理和演算子	C2:C7, E2:E7
=DeptSales[[SalesPerson]:[SaleAmt]] DeptSales[[Region]:[ComPct]]	複数の列の共通部分	（空白）論理積演算子	B2:C7

特殊項目を使用すると、集計行などのさまざまなテーブル部分を参照できます。数式内でも、これらの部分を簡単に参照できるようになります。構造化参照には、以下の特殊項目指定子を使用できます。

特殊項目指定子	参照先	セル範囲
=DeptSales[#すべて]	列見出し、データ、合計（存在する場合）を含む、テーブル全体	A1:E8
=DeptSales[#データ]	データのみ	A2:E7
=DeptSales[#見出し]	見出し行のみ	A1:E1
=DeptSales[#集計]	集計行のみ。集計行が存在しない場合はnullを返します。	A8:E8
=DeptSales[#この行]	現在の行に含まれる列部分のみ。「#この行」は、他の特殊項目指定子と組み合わせて使用することはできません。この特殊項目指定子は、参照に対して強制的に暗黙の論理積演算を行う場合、または、暗黙の論理積演算をオーバーライドして、ある列の単一の値を参照する場合に使用します。	A5:E5 (現在の行が 5 の場合)

集計列を作成する場合は、構造化参照を使用して数式を作成できます。この構造化参照は、非修飾でも、完全修飾でも使用できます。たとえば、ComAmtという集計列を作成して手数料を計算する場合は、次のような数式を使用できます。

構造化参照	サンプル	コメント
非修飾	=[SaleAmt]*[ComPct]	現在の行で対応する2つの列の値を乗算します。
完全修飾	=DeptSales[SaleAmt]*DeptSales[ComPct]	各行について、対応する2つの列の値を乗算します。

集計列を作成する場合など、テーブル内で構造化参照を使用する場合は、非修飾の構造化参照を使用できます。しかし、テーブルの外部で構造化参照を使用する場合は、完全修飾した構造化参照を使用する必要があります。