PowerTools ActiveReports for .NET 11.0J
サーバー共有データセット

ActiveReportsでは、データセットを新規作成してActiveReports Server上のインスタンスにホストし、アクセスすることができます。サーバー共有データセットのデータはサーバー共有データソースから取得し、複数のページレポート、あるいはRDLレポートで使用することができます。

サーバー共有データセットを使用すれば、データセットのアップデートは1つのロケーションから行えます。たとえば、複数のレポートで同じサーバー共有データセットを使用している場合、データセットのオプションのアップデートは1か所で可能になります。

注意: サーバー共有データセットはProfessionalの機能です。Standardでは使用することができません。

[サーバー共有データセット一覧]ダイアログにアクセスする

[サーバー共有データセット]オプションには単体のデザイナ、あるいはVisual Studioのデザイナからアクセスすることができます。サーバー共有データセットにアクセスするにはまず、ActiveReports Serverに接続していることを確認してください。接続の詳細については、「ActiveReports Serverに接続する」を参照してください。

単体デザイナの場合

デザイナの[サーバー]メニュー - [サーバー共有データセット]の順にアクセスします。



Visual Studioデザイナの場合

デザイナの[レポート]メニューから、[サーバー] - [サーバー共有データセット]の順にアクセスします。


[サーバー共有データセット一覧]ダイアログの要素

単体デザイナの[サーバー]メニュー(Visual Studioの場合、[レポート]メニュー)から[サーバー共有データセット]オプションをクリックするとダイアログが表示されます。ユーザーはダイアログ中のオプションを使用してサーバー共有データセットの追加、編集、更新ができます。サーバー共有データセットの使用権限の許可、および削除はActiveReports Serverの管理者ダッシュボードから操作可能です。詳細については、「データセットの管理」を参照してください。

[サーバー共有データセット一覧]ダイアログは以下の要素で構成されています。

要素 説明
追加 [サーバー共有データセット]ダイアログで使用可能なオプションを基に、データセットを新規作成することができます。
編集 選択したデータセットのプロパティを変更することができます。
更新 ActiveReports Server上にあるデータセットのリストを更新することができます。

ActiveReportsでは、ActiveReports Server管理者が同サーバー上のインスタンスにホストしたデータセットを操作することができます。ここからは、管理者が[サーバー共有データセット]ダイアログを使用してデータセットを追加、編集する方法を説明します。

サーバー共有データセットを新規作成する

  1. 単体のデザイナ、あるいはVisual Studioデザイナから[サーバー共有データセット一覧]ダイアログにアクセスします。アクセス方法については「[サーバー共有データセット一覧]ダイアログにアクセスする」を参照してください。
  2. デザイナをActiveReports Serverに接続します。接続の詳細については「ActiveReports Serverに接続する」を参照してください。
  3. [サーバー共有データセット一覧]ダイアログが表示されたら、新たなデータセットを作成するために[追加]をクリックします。
  4. 表示される[サーバー共有データセット]ダイアログの[全般]タブで、ドロップダウンリストからデータソースを選択し、データセットの名前を入力します(例 Reels Data Source)。


    [全般]ページでは以下のオプションを設定することができます。
    プロパティ名 説明
    データソース ドロップダウンリストからサーバーデータソースを選択します。詳細については、「サーバー共有データソース」を参照してください。
    名前 サーバー共有データセットの名前を指定します。
    説明 サーバー共有データセットに関する説明を任意で設定します。
  5. [クエリ]タブでドロップダウンリストからコマンドの種類を選択します(例:[指定方法][Text]を選択し、クエリボックス にSelect * from Movieと入力します)。
    メモ:[クエリ]タブでは、動的な接続文字列を設定することができます。詳細については、「マルチテナントに対するUserContext属性の設定」を参照してください。  


    [クエリ]ページでは以下のオプションを設定することができます。
    プロパティ名 説明
    クエリ 選択するコマンドの種類に基づいてクエリ文字列を設定します。
    編集 クエリデザイナを開いてSQLクエリを作成します。詳細については、「クエリデザイナ」を参照してください。
    検証 クエリを検証します。
    指定方法 以下の3種類から選ぶことができます。
    Text − SQLクエリを使用してデータを取得する場合に選択します。
    StoredProcedure − ストアドプロシージャを使用する場合に選択します。
    TableDirect− すべての行および列を単一または複数のテーブルから返す場合に選択します。
    メモクエリデザイナを使用して対話的にクエリを作成することも可能です。ただし、JSONデータプロバイダ、またはXMLデータプロバイダの場合、クエリデザイナはサポートされていないので、手動でのクエリ作成が必要です。
  6. [検証]ボタンをクリックしてクエリを検証します。
  7. ダイアログの[オプション]タブで[大文字、小文字を区別する]ドロップダウンをクリックした後、大文字と小文字を区別するために「True」を選択します。


    [オプション]ページでは以下のオプションを設定することができます。

    プロパティ名 説明
    大文字、小文字を区別する 「Auto」「True」「False」のいずれかに設定し、大文字と小文字を区別するかどうかを表示します。「Auto」(デフォルト)に設定した場合、データプロバイダから値を取得します。データプロバイダに値が設定されていない場合、レポートは大文字と小文字を区別せずに実行されます。
    照合順序 データをソートするときに使用する照合順序を設定します。デフォルトの場合、データプロバイダから値を取得します。データプロバイダに値が設定されていない場合は、サーバーで使用している言語が選択されます。選択する言語によってソート順序も異なりますので、外国語の場合は必須です。
    ひらがな、カタカナを区別する 日本語のデータでひらがなとカタカナを区別するかどうかを設定します。「Auto」(デフォルト)の場合、データプロバイダから値を取得します。データプロバイダに値が設定されていない場合は「False」と同じ動作になり、レポートはひらがなとカタカナを区別せずに実行されます。
    文字幅を区別する 日本語のデータで半角文字と全角文字を区別するかどうかを設定します。「Auto」(デフォルト)の場合、データプロバイダから値を取得します。データプロバイダに値が設定されていない場合は「False」と同じ動作になり、レポートは文字幅を区別せずに実行されます。
    アクセント、濁音、破裂音を区別する アクセント、濁音、破裂音を区別するかどうかを設定します。「Auto」(デフォルト)の場合、データプロバイダから値を取得します。データプロバイダに値が設定されていない場合は「False」と同じ動作になり、レポートはアクセント、濁音、破裂音を区別せずに実行されます。
  8. データセットの要件に従い、ダイアログの[フィールド]タブでフィールドを追加、あるいは削除することができます。


    [フィールド]ページでは以下のオプションを設定することができます。
    プロパティ名 説明
    フィールド フィールドのリストを表示します。フィールドをフィールドボックスに表示するには、有効なクエリ、テーブル名、あるいはストアドプロシージャを[クエリ]ページに入力します。詳細については「レポートでのフィールドの使用」を参照してください。
    追加 データセットに新たなフィールドを追加します。
    削除 選択したフィールドをデータセットから削除します。
    名前 フィールドの名前を指定します。
    フィールドの値を入力するか、式エディタを使用して式を作成して値を決定します。
  9. 同様に、データセットの要件に従って[パラメータ]タブでパラメータを[追加]あるいは[削除]することができます。詳細については、「パラメータ」を参照してください。

    [パラメータ]ページでは以下のオプションを設定することができます。
    プロパティ名 説明
    名前 パラメータの名前を設定します。入力した名前はパラメータリストに表示されます。この名前は対応するクエリパラメータと一致している必要があります。
    データタイプ パラメータのデータタイプを設定します。このタイプは、パラメータがフィルタするフィールドのデータタイプと一致している必要があります。データタイプによって表示されるインターフェースも異なります。
    • Boolean: TrueとFalseの2つのオプションをユーザーに提供します。
    • DateTime: 既定値または利用可能な値のドロップダウン一覧を提供しない場合、日付ピッカー、および時刻ピッカーを表示します。
    • Integer: テキストボックス、または利用可能な値のドロップダウン一覧を表示します。
    • Float: テキストボックス、または利用可能な値のドロップダウン一覧を表示します。
    • String: テキストボックス、または利用可能な値のドロップダウン一覧を表示します。
    表示する文字列 このフィールドには、ユーザーから特定の情報の入力を要求するために表示させるテキストを入力します。デフォルトでは、名前プロパティと同じ値になります。
    名前 フィールドの名前を指定します。
    複数の値を許可する 利用可能な値のリストから複数の値を選択可能にする場合、チェックボックスをONにします。
    複数行表示 パラメータで複数行の値を許可したい場合、ONにします。複数行が収まるようにコントロールは自動調整されます。
    非表示 パラメータ入力ダイアログを表示せずに既定値を設定するか、サブレポートまたはドリルスルーリンクより値を渡す場合はONにします。パラメータ入力ダイアログを非表示にして既定値を提供しない場合、レポートは実行されませんので注意してください。
    Null値を許可する パラメータでNull値を許可する場合はONにします。デフォルトではOFFになっています。
    空白の値("")を許可する パラメータで空白値を許可する場合はONにします。デフォルトではOFFになっています。
  10. [フィルタ]タブで[追加]をクリックしてデータセットに新たなフィルタを追加します。デフォルトではフィルタ式は空白の状態でフィルタリストに追加されます。


    [フィルタ]ページでは以下のオプションを設定することができます。

    プロパティ名 説明
    追加 データセットに新規フィルタを追加します。
    削除 データセットからフィルタを削除します。
    式を入力するか、式エディタを使用してデータをフィルタする式を作成します。
    演算子 式の比較に使用する演算子をドロップダウンから選択します。詳細については「FilterOperator列挙体」を参照してください。
    選択した演算子に基づいて式と比較するための値を入力します。
  11. [式]の欄では、有効な式を入力するか、式エディタを使用してデータをフィルタする式を作成します(例 =Fields!YearReleased.Value)。
  12. [演算子]の欄では、式の比較に使用する演算子をリストから選択して決定します。例として、上記の[式]でGreaterThan演算子を設定します。
  13. [値]の欄では、式の結果を比較するために値を入力するか、式エディタを使用して式を設定します。例として2000年を表す"2000"を入力します。
  14. [保存]をクリックしてサーバー共有データセットをサーバーに追加します。サーバー共有データセットが[サーバー共有データセット一覧]ダイアログに表示され、レポートのデザイン中に使用できるようになります。

サーバー共有データセットを編集する

  1. [サーバー共有データセット一覧]ダイアログにアクセスします。アクセスの詳細については「[サーバー共有データセット一覧]ダイアログにアクセスする」を参照してください。
  2. デザイナをActiveReportsServerに接続します。接続の詳細については「ActiveReports Serverに接続する」を参照してください。
  3. [サーバー共有データセット一覧]ダイアログが表示されたら、リストからデータセットを選択し、[編集]をクリックします。
  4. [サーバー共有データセット]ダイアログが表示されたら、ダイアログを使ってデータセットのプロパティを編集します。
  5. [保存]をクリックしてデータセットのプロパティを更新して[サーバー共有データセット一覧]ダイアログに戻ります。
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