サーバー共有データソースには、複数のレポートから参照可能な一連のデータソース接続プロパティがあります。ActiveReportsでは、サーバー共有データソースはデータ接続情報を格納したRDSX形式のファイルを参照します。RDSX（レポートデータソースXML）は、単一または複数のレポートで使用可能な独自形式ファイルです。
- サーバー共有データソースの利点
- ［サーバー共有データソース一覧］ダイアログにアクセスする
- ［サーバー共有データソース一覧］ダイアログの要素
- ［サーバー共有データソース］ダイアログの要素
- サーバー共有データソースを新規作成する
- サーバー共有データソースを編集する
サーバー共有データソースの利点
- データ接続は再利用可能なので、複数のレポートで使用することができます。
- 情報は独自ファイルにRDSX形式で保存され、他のレポートからのアクセス、他のフォルダへの移動や名前の変更も可能です。
- 1か所を更新するだけで、参照しているすべてのレポートの接続情報を更新できます。
- いかなる種類のデータ接続もサポートしています。
ActiveReportsには2種類のサーバー共有データソースがあります。
ローカル共有データソース
ローカル共有データソースは、アプリケーションリソースに埋め込むか、ファイルシステム全体で共有して使用するデータソースのことです。ローカル共有データソースはページレポート、あるいはRDLレポートで使用可能です。共有データソースの新規作成、あるいは既存の共有データソースの変更については「共有データソースの操作」を参照してください。
サーバー共有データソース一覧
サーバー共有データソース一覧を使用すると、ActiveReports Serverのインスタンス上にホストしたデータソース一覧の作成、あるいはそのデータソース一覧へのアクセス制御が可能になります。ActiveReports Serverに保存および実行するページレポート、RDLレポートでDataSourceReference要素を使用すると、サーバー共有データソース一覧を参照することができます。
サーバー共有データソース一覧を使用する有益なユースケースとして、同じデータを複数のレポートで参照しながら使用するケースがあります。たとえば、ローカル共有データソース一覧を使用している場合は、サーバー名やデータベース名などの接続プロパティに変更が生じると、すべてのレポートを開いて接続プロパティをひとつひとつ変更しなければなりませんが、サーバー共有データソース一覧を使用している場合、必要な変更処理は1か所でできます。
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注意: サーバー共有データソースはProfessionalの機能です。Standardでは使用できません。 |
［サーバー共有データソース一覧］ダイアログにアクセスする
［サーバー共有データソース］オプションには単体のデザイナまたはVisual Studioデザイナからアクセスすることができます。まず、サーバー共有データソース一覧にアクセスするために、ActiveReports Serverと接続していることを確認してください。詳細については「ActiveReports Serverに接続する」を参照してください。
単体のデザイナの場合
［サーバー］メニュー - ［サーバー共有データソース］の順にアクセスします。
Visual Studioデザイナの場合
［レポート］メニュー - ［サーバー］ - ［サーバー共有データソース］の順にアクセスします。
［サーバー共有データソース一覧］ダイアログの要素
ダイアログへのアクセス方法については上記を参照してください。このダイアログでは、オプションを設定してサーバー共有データソースを追加、編集、更新することができます。
［サーバー共有データソース一覧］ダイアログは以下の要素で構成されています。
| 要素 | 説明 |
|---|---|
| 追加 | 各データタイプの特定プロパティを設定してデータソースを新規作成することができます。 |
| 編集 | 選択したデータソースのデータソースプロパティを変更することができます。 |
| 更新 | ActiveReports Server上のデータソースリストを更新することができます。 |
[サーバー共有データソース］ダイアログの要素
［サーバー共有データソース］ダイアログの［追加］ボタンをクリックするとこのダイアログが表示されます。ダイアログ内のオプションを設定することで、各データソースの種類に応じて接続プロパティを変更することができます。
各データタイプに対応するプロパティは以下のとおりです。
| データソースの種類 | プロパティ名 | 説明 |
|---|---|---|
| Microsoft Sql Client Provider | 名前 | データソースの名前を入力します。この名前はサーバー内で一意のものである必要があります。 |
| 説明 | データソース接続に関する説明を加えることができます。 | |
| サーバー名 | SQLサーバー名またはURLの名前を入力します。 | |
| データベース名 | 接続するデータベースの名前を入力します。 | |
| Windows認証を使用 | Windowsユーザーアカウントの所持者でデータへのアクセスを許可されているユーザーにユーザー名とパスワードの入力を省略させる場合に、チェックボックスをオンにします。 | |
| SQLサーバー認証 | SQLサーバー認証を行う場合はこのオプションを選択してユーザー名とパスワードを入力します。 | |
| ユーザー名 | データベースにアクセスするユーザーの名前を入力します。 | |
| パスワード | データベースのログインパスワードを入力します。 | |
| 接続文字列 |
［接続文字列］タブではデータソースの接続文字列を入力します。［接続文字列］ボックスには、サーバーとデータベースの接続履歴を基にした接続情報が表示されます。
Microsoft Sqlの接続文字列の例
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| 接続のテスト | クリックすると、必要な資格情報を入力してデータソース接続を確認します。接続に失敗した場合は、資格情報とサーバーの可用性を確認します。 | |
| Oracle Client Provider | 名前 | データソースの名前を入力します。この名前はサーバー内で一意のものである必要があります。 |
| 説明 | データソース接続に関する説明を加えることができます。 | |
| サーバー名 | Oracleサーバーの名前を指定します。 | |
| ユーザー名 | データベースにアクセスするユーザーの名前を入力します。 | |
| パスワード | データベースのログインパスワードを入力します。 | |
| 接続文字列 |
［接続文字列］タブではデータソースの接続文字列を入力します。［接続文字列］ボックスには、サーバーとデータベースの接続履歴を基にした接続情報が表示されます。
Oracleの接続文字列の例
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|
| 接続のテスト | クリックし、必要な資格情報を入力してデータソース接続を確認します。接続に失敗した場合は、資格情報とサーバーの可用性を確認します。 | |
|
Microsoft OleDb Provider JSON Provider |
名前 | データソースの名前を入力します。この名前はサーバー内で一意のものである必要があります。 |
| 説明 | データソース接続に関する説明を加えることができます。 | |
| 接続文字列 |
［接続文字列］タブではデータソースの接続文字列を入力します。［接続文字列］ボックスには、サーバーとデータベースの接続履歴を基にした接続情報が表示されます。データソースの接続文字列を入力します。 以下は各データソースタイプの接続文字列のサンプルです。 OleDbの接続文字列の例
Odbcの接続文字列の例
Xmlの接続文字列の例
JSONの接続文字列の例
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| 接続のテスト |
クリックし、必要な資格情報を入力してデータソース接続を確認します。接続に失敗した場合は、資格情報とサーバーの可用性を確認します。 |
ActiveReportsでは、サーバー管理者がActiveReports Serverのインスタンス上にホストするサーバー共有データソースを操作することができます。ここからは、［サーバー共有データソース］ダイアログを使用してサーバー共有データソースを追加、編集する方法を説明します。
サーバー共有データソースを新規作成する
- 単体のデザイナ、あるいはVisual Studioデザイナから［サーバー共有データソース一覧］へアクセスします。詳細については「［サーバー共有データソース一覧］ダイアログにアクセスする」を参照してください。
- デザイナをActiveReports Serverに接続します。詳細については「ActiveReports Serverに接続する」を参照してください。
- ［サーバー共有データソース］ダイアログが表示されます。［追加］をクリックして新規のデータ接続を作成します。
- ［サーバー共有データソース］ダイアログが表示されます。［データソースの種類］をドロップダウンリストから選択します。データソースの種類を選択すると、データタイプに対応するプロパティがその下にリスト表示されます。
- プロパティを設定、または接続文字列を入力してデータソース接続を作成します。詳細については「サーバー共有データソースダイアログ」を参照してください。
メモ：［接続文字列］タブでは、次のような動的な接続文字列を設定することができます。例えば、
="data source=company_sql_server;initial catalog=staff;user id=" + Code.UserContext.GetValue("DbUserId") + ";password=" + Code.UserContext.GetValue("DbUserPassword")詳細については、「マルチテナントに対するUserContext属性の設定」を参照してください。
- ［接続のテスト］ボタンをクリックしてデータベースへの接続を確認します。
- ［保存］をクリックしてデータソース接続プロパティの設定を保存し、［サーバー共有データソース］ダイアログへ戻ります。
サーバー共有データソースを編集する
- 単体のデザイナ、あるいはVisual Studioのデザイナから［サーバー共有データソース一覧］にアクセスします。詳細については「［サーバー共有データソース一覧］ダイアログにアクセスする」を参照してください。
- デザイナをActiveReports Serverに接続します。接続の詳細については「ActiveReports Serverに接続する」を参照してください。
- ［サーバー共有データソース一覧］ダイアログが表示されます。リストからデータソースを選択し、［編集］をクリックします。
- ［サーバー共有データソース］ダイアログが表示されます。データソース接続プロパティを編集します。
- ［保存］をクリックして更新したデータソース接続プロパティを保存し、［サーバー共有データソース一覧］ダイアログへ戻ります。
サーバー共有データソースを編集する
ActiveReportsを使用してレポートを作成する場合は、レポートごとにサーバーにデータセットを公開せずに、サーバー共有データソースに基づく独自のデータセットを使用してページまたはRDLレポートを作成できます。レポートにサーバー共有データソースに基づいてデータセットを埋め込むことができます。この操作を使用するためには、ActiveReports Server上のデータソースに対する［実行］または［実行とデータセットの作成］のアクセス許可が必要です。
- サーバーに接続してない場合は、ActiveReportsサーバーに接続します。詳細については、Connecting to ActiveReports Serverを参照してください。
- レポートエクスプローラで、［データソース］ノードを右クリックして、［データソースの追加］のオプションを選択するか、［追加］（＋）ボタンから［データソース］を選択します。
- ［レポートデータソース］ダイアログで［全般］ページを選択し、データソースの名前を入力します。この名前が［レポートエクスプローラ］で、追加したデータソースの子ノードとして表示されます。
- 「参照」で、ドロップダウンリストから「サーバーから開く」を選択します。
- 表示される「サーバー共用データソース」ダイアログで、データソースのリストからデータソースを選択して、OKをクリックします。
メモ：ActiveReportsサーバーにある任意のデータソースに対する「実行とデータセットの作成」パーミッションがない場合、「サーバー共用データソース」ダイアログが空になります。
- レポートエクスプローラーで、追加したサーバー共用データソースを右クリックして、「データセットの追加」オプションを選択します。
- レポートにデータセットを追加します。詳細については、「データセットの追加」を参照してください。