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ページレポートでは、ページ単位でレポートをデザインするため、デザイン時のレイアウトは実行時の出力結果と同一になります。RDLレポートとは異なり、デザイナ上で配置したレポートコントロールは実行時に同じレイアウトで出力されるため、実際の出力結果と同じイメージでレポートをデザインできます。ページ上にデータを並べて表示するには、テーブルコントロールやマトリックスコントロールなどを使用します。また、ページレポートでは、コントロールの内容に合わせてコントロールの高さが拡大されないので、余分なデータを処理するためにOverflowPlaceHolderコントロールを使用する必要があります。
デフォルトでは、すべてのレコードが1グループとして扱われます。特定のデータでグループ化する方法には、データ領域のコントロールで設定する方法とページレベルで設定する方法の2種類があります。ページレベルでグループ化を設定することで、1レコード=1ページの形にすることも可能です。この形式は、源泉徴収票のような固定レイアウトの帳票に最適です。詳細は、「ページでのグループ化」を参照してください。
データのレコード件数が、コントロールのデータ領域よりも多い場合の表示動作は、いくつかの形式から選択できます。たとえば、10行のテーブルコントロールに対して15行分のデータが設定された場合を例として、以下に説明します。
ページレポートには、1ページだけをデザインしてそのページを繰り返して表示する方法と、複数のページをデザインし、それらのページを繰り返し表示する方法があります。たとえば、請求書の概要ページと明細ページでそれぞれ異なったレイアウトを持つレポートを作成したい場合に、後者の方法が適用できます。
詳細は、「複数のページでデータのオーバフロー」を参照してください。
既存のページ間に新規のページを追加することが可能で、ページタブをドラッグして順番を再調整できます。複数のページの場合、丁合いの設定もカスタマイズ可能です。詳細は、「丁合いの設定」および「レポートで丁合いの設定」を参照してください。
ページレポートのファイルはRDLXファイルのみです。セクションレポート(コード)のように、レポート内にVisual BasicまたはC#のコード処理を実装することはできませんが、レポートのスクリプトビューでVB.NETスクリプトの処理を追加できます。詳細は、「スクリプトの使用」を参照してください。
注意: ページレポートのデータ領域を別のデータ領域とネストすることはできません。ネストされたレポートを実行した場合、例外が発生し正しくレポートを表示できない場合があります。 |
RDLレポートとページレポートはどちらもテーマを使用して、標準の書式設定を一連のレポートコントロールに適用します。テーマを使用すれば、マスターレポートを使用するのと同様に、レポート全体の外観を1か所で変更できます。テキストと背景の色、ハイパーリンクの色、メジャーフォントとマイナーフォント、画像、定数などを指定してから、レポートコントロールのプロパティにテーマの値を設定します。外観を変更したいときは、*.rdlx-themeファイルに変更を加えるだけで、各レポートの実行時に変更後の外観が適用されます。詳細については、「テーマの作成と追加」を参照してください。
RDLレポートは、異なるデータセットからのデータを表示する場合や、データがページのどこに表示されてもかまわないような場合に最適です。レポートへのデータの表示にはデータ領域を使用します。データが収まるようにコントロールが拡大した後、レポートが自動的に改ページされます。詳細については、「データソースとデータセット」を参照してください。
RDLレポート/ページレポートでは共有データソースを作成して使用できるので、レポートを作成するたびに同じ接続文字列を入力する必要はありません。詳細については、共有データソース(RDSX)を参照してください。
レポートで使用する項目のカスタムリソースロケーターを作成できます。これにより、レポートで使用する画像の存在する場所を特定できます。サブレポートやドリルスルーリンクで使用するレポートの場所を特定することも可能です。詳細については、「カスタムリソースロケーター」を参照してください。
RDLレポート/ページレポートには、セクションレポートとは異なる形でデータを表示できるコントロールがあります。ダッシュボードレポートでSparklineやBulletのレポートコントロールを使用できるほか、CalendarレポートコントロールやList、Table、Matrixなどのデータ領域にデータを表示することもできます。多くのプロパティで、式を使用して表示する値や表示方法を決定できます。レポートコントロールの詳細については、「RDLレポート/ページレポートのレポートコントロール」を参照してください。
ImageおよびTextBoxレポートコントロールにはデータの可視化機能があり、これを使用してデータを理解しやすい小さいグラフで表示できます。これはデータが視覚的にわかるようにする優れたツールです。詳細については、「データの可視化」を参照してください。
フィールドまたは式によってデータ領域内のデータをグループ化し、集計の範囲を制御できます。親子関係を持つデータの再帰的階層を作成することも可能です。また、Level関数を使用してレベルごとにインデントを付け、これらの関係を視覚的に示すこともできます。詳細については、「データのグループ化(RDLレポート/ページレポート)」を参照してください。
RDLレポート/ページレポートでは、対話的な並べ替えやドリルダウンレポート(初期状態では詳細データを折りたたんで隠し、他のアイテムによって表示/非表示を切り替えることができるレポート)をセットアップしたり、他のレポートへのドリルスルーリンクやレポート内のブックマークリンクを追加したりできます。
TextBoxレポートコントロールの[対話的なソート]のプロパティを使用して、List、BandedList、Table、Matrixの各データ領域のデータをユーザーが並べ替えられるようにすることができます。詳細については、対話的な並べ替えを参照してください。
レポートに表示する値をユーザーが選択できるようにするため、パラメータをレポートに追加できます。これはドリルスルーレポートを作成する際にも役立ちます。詳細については、「RDLレポート/ページレポートでのパラメータの追加」を参照してください。
レポートコントロール、データ領域、テーブル行、マトリックスの行および列グループに用意された[表示]設定を使用して、ドリルダウンレポートを作成できます。これらの設定で、項目の初期の表示状態を非表示に設定し、より詳細なデータを表示するためのトグルアイテム(ユーザーがこれをクリックすると、詳細なデータにドリルダウンできる)を設定できます。詳細については、「ドリルダウンレポートの作成」を参照してください。
テキストボックス、画像、およびグラフデータ値に用意された[ナビゲーション]設定の[アクション]プロパティを使用して、ドリルスルーリンクを作成できます。ユーザーがこのリンクをクリックすると、より詳細なパラメータ付きレポートが表示されます。パラメータのないレポートへのドリルスルーリンクを作成することもできますが、その場合はユーザーが長大な詳細レポートから関連情報を検索しなければならない可能性があります。
[ナビゲーション]設定の[アクション]プロパティを使用して、ブックマークまたはURLにジャンプすることもできます。