アラームゾーンとは、作図されたデータの後ろ、グラフの背景の前に配置可能な一連の帯域を指します。一般にアラームゾーンは、グリッド線とほぼ同じ方法で使用されますが、アラームゾーンには編集機能があるため、より高い視覚エフェクトが期待できます。また、アラームゾーンを使用してグラフ内の重要な Y 値を強調して表示することもできます。たとえば、下図は、学生の評価を表す5つの異なるアラームゾーン(A、B、C、D、F)を使用します。各アラームゾーンを色分けして表示し、アラームゾーン同士が混同されないようにします。アラームゾーンが重要な Y 値(この場合、学生の点数/評価)を表示する場合に非常に便利であることに注意してください。
UpperExtent および LowerExtent プロパティを使用して、各アラームゾーンの領域を特定の値に調整することができます。下図に、LowerExtent プロパティと UpperExtent プロパティを使用して、Y 下限値 18.5 と Y 上限値 19.5 に調整したアラームゾーン帯域を表示します。
アラームゾーンの形状を指定するには、Shape プロパティを使用します。アラームゾーンを楕円、矩形、ポリゴンの形状のいずれかに設定できます。設計時にAlarmZone コレクションエディタで、または実行時に Shape プロパティを設定できます。コード内で、AlarmZoneShapeEnum 列挙体を使用して Ellipse、Rectangle、Polygon の形状のいずれかを取得します。以下のコードは、アラームゾーンの矩形形状を作成します。
Visual Basic コードの書き方
Visual Basic |
コードのコピー
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alarmzone.Shape = AlarmZoneShapeEnum.Rectangle |
C# コードの書き方
C# |
コードのコピー
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alarmzone.Shape = AlarmZoneShapeEnum.Rectangle; |
以下のグラフは、複数のアラームゾーンのプロパティを示します。グラフ中のテキストは、カーソルがポイントしているアラームゾーンを説明していることに注意してください。この方法を実行するには、AlarmZoneAtCoord メソッドを使用します。AlarmZoneAtCoord メソッドは、指定した座標にある先頭のアラームゾーンへの参照を取得します。配列とデータセットは、ポリゴンデータに使用する2つの異なるソースタイプです。以下のグラフでは、緑のポリゴンは配列ソースを使用して、ユーザーが入力したポリゴンの座標を取得します。もう1つのポリゴンは、データセットを使用してユーザーが指定したデータセットのインデックスを取得します。
アラームゾーンは、矩形、楕円、ポリゴンの形状をサポートします。ポリゴンを使用するとき、ポリゴンのデータは明示的に、またはデータセットを指定する(XY プロットのみ)ことによって指定できます。これにより、上記のグラフのポリゴンのように、曲線の内部の指定領域を簡単に塗りつぶすことができます。