PowerTools ActiveReports for .NET 9.0J
RDLレポート

RDLレポートは、ActiveReports for .NET 9.0Jから新しく追加された形式で、セクションの出力位置やページの用紙サイズといったレイアウト上の制約を意識することなく、自由にレポートコントロールをレイアウトできます。また、1つの帳票に対して複数のデータソースを手軽に使用することができます。

マスターレポート

RDLレポートがページレポートと異なる点の1つとして、マスターレポートを作成して使用できることがあります。マスターレポートは、データ、会社のロゴ、ページヘッダ/フッタなどのレポート共通の機能を追加するためのレポートで、ContentPlaceHolderコントロールを使用してコンテンツレポートのデータを追加できる領域を指定します。このような共通要素を含むマスターレポートを使用すれば、レポート全体のデータソースや会社の住所、ロゴなどを1か所で迅速に変更できます。詳細については、「マスターレポート」を参照してください。

改ページ

PageSizeの設定、およびデータ領域、グループ、矩形のPageBreakBeforeプロパティとPageBreakAfterプロパティを使用して、RDLレポートのどこで改ページするかを制御できます。なお、RDLレポートでは、印刷時の用紙サイズを考慮した従来の印刷プレビューモードに加えて、すべてのデータを1ページとして閲覧できるゲラモードを用意しています。改ページなしですべてのデータを確認できるため、マトリックスコントロールを使用した横に伸びるレポートの閲覧や、データ件数の多いレポートのプレビューに適しています。

テーマ

RDLレポートとページレポートはどちらもテーマを使用して、標準の書式設定を一連のレポートコントロールに適用します。テーマを使用すれば、マスターレポートを使用するのと同様に、レポート全体の外観を1か所で変更できます。テキストと背景の色、ハイパーリンクの色、メジャーフォントとマイナーフォント、画像、定数などを指定してから、レポートコントロールのプロパティにテーマの値を設定します。外観を変更したいときは、*.rdlx-themeファイルに変更を加えるだけで、各レポートの実行時に変更後の外観が適用されます。詳細については、「テーマの作成と追加」を参照してください。

データ

RDLレポートは、異なるデータセットからのデータを表示する場合や、データがページのどこに表示されてもかまわないような場合に最適です。レポートへのデータの表示にはデータ領域を使用します。データが収まるようにコントロールが拡大した後、レポートが自動的に改ページされます。詳細については、「データソースとデータセット」を参照してください。

共有データソース

RDLレポート/ページレポートでは共有データソースを作成して使用できるので、レポートを作成するたびに同じ接続文字列を入力する必要はありません。詳細については、共有データソース(RDSX)を参照してください。

カスタムリソースロケーター

レポートで使用する項目のカスタムリソースロケーターを作成できます。これにより、レポートで使用する画像の存在する場所を特定できます。サブレポートやドリルスルーリンクで使用するレポートの場所を特定することも可能です。詳細については、「カスタムリソースロケーター」を参照してください。

データ領域とレポートコントロール

RDLレポート/ページレポートには、セクションレポートとは異なる形でデータを表示できるコントロールがあります。ダッシュボードレポートでSparklineやBulletのレポートコントロールを使用できるほか、CalendarレポートコントロールやList、Table、Matrixなどのデータ領域にデータを表示することもできます。多くのプロパティで、式を使用して表示する値や表示方法を決定できます。レポートコントロールの詳細については、「RDLレポート/ページレポートのレポートコントロール」を参照してください。

データの可視化

ImageおよびTextBoxレポートコントロールにはデータの可視化機能があり、これを使用してデータを理解しやすい小さいグラフで表示できます。これはデータが視覚的にわかるようにする優れたツールです。詳細については、「データの可視化」を参照してください。

グループ化

フィールドまたは式によってデータ領域内のデータをグループ化し、集計の範囲を制御できます。親子関係を持つデータの再帰的階層を作成することも可能です。また、Level関数を使用してレベルごとにインデントを付け、これらの関係を視覚的に示すこともできます。詳細については、「データのグループ化(RDLレポート/ページレポート)」を参照してください。

インタラクティブ性

RDLレポート/ページレポートでは、対話的な並べ替えやドリルダウンレポート(初期状態では詳細データを折りたたんで隠し、他のアイテムによって表示/非表示を切り替えることができるレポート)をセットアップしたり、他のレポートへのドリルスルーリンクやレポート内のブックマークリンクを追加したりできます。

対話的な並べ替え

TextBoxレポートコントロールの[対話的なソート]のプロパティを使用して、List、BandedList、Table、Matrixの各データ領域のデータをユーザーが並べ替えられるようにすることができます。詳細については、対話的な並べ替えを参照してください。

パラメータ

レポートに表示する値をユーザーが選択できるようにするため、パラメータをレポートに追加できます。これはドリルスルーレポートを作成する際にも役立ちます。詳細については、「RDLレポート/ページレポートでのパラメータの追加」を参照してください。

ドリルダウン

レポートコントロール、データ領域、テーブル行、マトリックスの行および列グループに用意された[表示]設定を使用して、ドリルダウンレポートを作成できます。これらの設定で、項目の初期の表示状態を非表示に設定し、より詳細なデータを表示するためのトグルアイテム(ユーザーがこれをクリックすると、詳細なデータにドリルダウンできる)を設定できます。詳細については、「ドリルダウンレポートの作成」を参照してください。

ドリルスルー

テキストボックス、画像、およびグラフデータ値に用意された[ナビゲーション]設定の[アクション]プロパティを使用して、ドリルスルーリンクを作成できます。ユーザーがこのリンクをクリックすると、より詳細なパラメータ付きレポートが表示されます。パラメータのないレポートへのドリルスルーリンクを作成することもできますが、その場合はユーザーが長大な詳細レポートから関連情報を検索しなければならない可能性があります。

ブックマークリンク

[ナビゲーション]設定の[アクション]プロパティを使用して、ブックマークまたはURLにジャンプすることもできます。

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